
リフォームポイント
玄関アプローチリフォームで初めに考える6つのこと
公開日:2019年04月24日

アプローチの役割は、門扉と玄関ドアを繋ぐことです。道を印すと共に、心理的に気持ちを整える場所でもあります。家人であれば家の外と中の気持ちの切り替えをし、訪問者であれば玄関に来るまでの間、視線を遊ばせて緊張を解きます。このように、アプローチには通る人をリラックスさせる役割があります。また、アプローチには防犯やプライバシーの保護などといった役割もあります。これらを抑え、リフォームを行いましょう。
その他には、家族はもちろんのこと、訪問者をワクワクさせる役割もあります。家にこれから入っていくことが楽しみになる空間がアプローチでもあります。
住まいの顔でもあるアプローチに個性や心地良さを出すことで、家全体が快適な空間になるでしょう。
それでは、玄関アプローチリフォームで初めに考えておくことをご紹介します。
玄関と門は、なるべく正面に配置しない

アプローチは門から玄関までをつなぐ道であり、気持ちに変化を促す空間でもあります。そのため基本はアプローチを長く取りますが、敷地条件によっては取れないケースもあります。しかし、敷地が狭い場合でも、玄関と門は正面に配置しないことが重要です。
玄関と門が正面にあることによって、鍵の開け閉めが見えてしまい防犯上良くありません。また、入り口から玄関が丸見えだとアプローチが無いのと同じことで、切り替えに必要な間も感じられなくなります。
プランをたてる際は、玄関の向きを変えたり、門を多少ずらしたり、アプローチで工夫したりなどして正面に配置しないようなデザインが好ましいでしょう。
アプローチの形態
正面入り(I型)
最も一般的なスタイルで、直線スタイル。幅を広くしたり、植栽を用いたり、変化をもたせましょう。この正面入りの形態でも、玄関と門を少しずらすことはできます。
正面入りオープン
正面入りオープン型は、I型の門扉を設けない開放的なスタイル。ゆるやかなアールを描くデザインで、柔らかい印象を与えてくれます。
直角入り
門扉と玄関ドアが直角の位置にあるスタイルで、門から玄関が見えないのが特徴です。視界に変化をもたらしてくれます。駐車スペースからのアプローチとしても応用できる形態です。
斜め入り(S型)
玄関ドアに対して門扉が斜めに設置されているスタイルが斜め入りです。斜め入りS型は玄関ドアから門扉までのアプローチをS字にデザインし、視界に変化をもたらします。
斜め入り(L型)
L字は門扉から玄関ドアまでが直角にデザインされており、大らかな印象になります。
斜め入りオープン(U型)
U型はオープンなスタイルでありながら、緩やかなカーブにて庭のプライバシーを守れるデザインです。
アプローチは長く歩かせる事がポイント
アプローチは、気持ちを切り替えるために長く歩かせることが重要です。 歩いている間に花壇などの緑や、照明などの明かりなどで視覚的な遊びの空間を作り、心の切り替えを促します。
門から玄関までの距離が短い場合でも、外からの間を持たせるためできるだけ長く歩かせるようなデザイン、または歩いた気にさせるデザインを考慮することが大事です。わざとジグザグにしたアプローチや、玄関を少々高めの段差を設けることにより、立体的な視覚を与えられるレイアウトにするなど、ちょっとした工夫が必要です。
また視界を遮るような樹木などで奥行きを感じさせれば、玄関がすぐ横にある場合などでも視覚的には長いアプローチのような印象を与えます。
歩きやすい幅が大事
毎日利用するアプローチなので、歩きやすさも大事です。歩きやすさといえば素材が考えられますが、歩きやすい幅にすることもポイントです。
単に一人で通るだけなら70cm程もあれば十分ですが、二人が並んで歩いたりすれ違ったりする場合などは、120cm程度が望ましいでしょう。アプローチに階段がある場合も同様で、状況に応じて70~120cmが必要となります。
プライバシーや安全性を守る
アプローチにはプライバシーの保護や、防犯面での安全性を守る効果が期待されます。そのため、家の間取りなどもあらかじめ考慮したアプローチを作ることが大事です。
たとえば玄関に近い場所にバスルームなど水回りの設備がある場合、アプローチはできるだけその近くを通らないような配慮が必要です。スペースに余裕が無い場合は樹木などで視線を遮る等の工夫をしましょう。また同時に防犯の面では不審者が潜めるような死角を作らない、センサーライトなどを取り付けるなどの工夫も必要です。
照明は安全・デザイン・防犯効果

アプローチ作りでは、照明の役割も大変重要です。照明があることによって、夜の景観がグンと上がります。また景観がよくなるだけでなく安全面や防犯面にも役立つため、初めに考える事としてプランに組み込んでください。
夜間の照明は、転倒する危険を回避できるだけでなく、人が潜めない環境になる防犯性にも優れています。 照明の種類には、埋め込み型や壁付け型、スタンドタイプなどがあり、光の照らし方もさまざまです。デザインもスポットライトや間接照明、門灯や庭園灯または足下照明などをバランスよく配置することで、夜だけでなく昼間でもアプローチのアクセントとして演出することができます。
デザインやメンテナンスを考慮して素材を選ぶ
アプローチの素材は主にレンガ、タイル、天然石、コンクリート、砂利などのほか、複数の素材を組み合せたものなどさまざまです。外観とのバランスやデザインを考慮しつつ、安全で手入れが楽なものを選ぶことがポイントです。
安全性は、歩きやすさと滑りにくさを基準に判断すると良いでしょう。万が一転んだ時に、怪我をしにくいような素材であることも重要です。
手入れのしやすさは、色合いや凹凸のなさがポイントになるでしょう。濃い色は汚れが目立たなく、手入れが楽です。