玄関リフォームのノウハウ

リフォームポイント

玄関リフォームで初めに考える3つのこと

明るさや採光を取り入れる

玄関は住まいの顔であり、来客者を迎える大切な場所でもあります。印象を良くするためには、採光や照明などから明るさを取り入れることがポイントです。

玄関が南向きであればさほど採光を気にする必要はありませんが、玄関が北向きの場合は光が入りにくく、暗くなりがちなので工夫が必要です。

玄関の位置変更が建物の構造上難しい場合、窓を設置する、吹き抜けを作るなどの方法が挙げられます。窓や吹き抜けから自然と光が入るようになり、明るく広がりのある玄関を演出できます。

窓の設置や吹き抜けを作ることが難しい場合は、照明を利用します。直接照明と間接照明を組み合わせれば、明るさを取り入れることは十分可能です。光が全く入らない玄関の場合、昼間でも照明が必要になるため、省エネタイプを選ぶなど、しっかりとした照明計画を立てる必要があります。

ゆとりがある玄関にする

玄関は家族全員、来客者が必ず利用する場所なので、綺麗に保っておきたい場所です。
しかし、玄関は意外とものが多く、ちらかりやすい場所です。

リビングやキッチンなどの間取りを広くとりたいからといって玄関を狭くすると、収納スペースなどがなくなり、使い勝手の悪い玄関になる可能性があります。

玄関は靴だけでなく、ベビーカーやゴルフバックなどの大きな物も置く事もあります。収納スペースがあるかないかによっても玄関の使い勝手が異なるため、ゆとりある玄関にすることが大切です。

目安の広さ

玄関の幅として最低限必要なのはおよそ140cmとされています。140cm幅の玄関はワンルームマンションレベルの大きさですので、ファミリータイプの住まいで考えるなら、目安として幅180cm以上は欲しいところです。奥行はその倍程度を基準に、他の部屋の広さや間取りとの兼ね合いから決めていくと良いでしょう。

玄関が狭い場合、広がりをもたせる方法

どうしても玄関が狭くなってしまう場合は、少しでも広がりを持たせる工夫をしましょう。

壁面収納は玄関をスッキリとみせてくれますが、大きいと圧迫感があり逆に玄関が狭く感じることもあります。その場合は、収納ユニットを床から少し離して設置し、床面を多く見せることで広がりをもたせることができます。

収納ユニットにカウンターを設け、飾り棚として利用することでも効果的です。

他にも、壁面収納の扉の色などを壁紙や玄関ドアと合わせると統一感が生まれ、広々とした印象の玄関にすることができます

安全性にも配慮する

玄関リフォームにおいては、安全性を配慮することも重要なポイントです。
安全性の配慮はバリアフリーと防犯性、この二つの観点から考えなければなりません。

バリアフリーを意識する

玄関リフォームをする際は家族のことも考え、段差にも注意する必要があります。

玄関で靴を脱いで室内に入りますが、その床と段差部分に取り付けられた化粧板のことを上がり框(あがりかまち)といいます。玄関のリフォームは上がり框の段差の高さがポイントです。昔は段差が30cm以上ある家もありましたが、あまり段差が高いとそれだけ上り下りするときが大変ですし、高齢者がいる家庭などでは転倒の危険も高まります。

バリアフリーの観点からは、玄関から室内に入る時の段差をなくすことはもちろん、手摺を付ける、ベンチを設置するなどの方法があります。

歳をとるにつれ、平行感覚が鈍くなるため、靴を履く時にバランスを崩して転倒することもあります。ベンチや手摺は、転倒のリスクを軽減できます。
転ばないように床材を滑りにくいものにすることや、足元を照らすライトを設置するという配慮も必要です。

玄関ドアは大きく開けたまま出入りできる引き戸タイプがおすすめです。
開き戸タイプを選んだ場合は、握って回すドアノブよりも、つかんで押すハンドル式のほうが操作は楽で、より安全性が高いといえます。

防犯対策もしっかりと

防犯性の観点からは、玄関の鍵をピッキングされにくいものに替える、二重ロックにするなどの方法あります。

ドアを不正に開くと大音量のブザーが鳴る防犯ブザーや、強い光を放つ防犯用ライトの設置も効果的です。

インターホンをカメラ付きにするだけでも防犯効果が期待できます。カメラ付きインターホンはドアを開ける前に訪問者の確認ができるため、不用意にドアを開ける心配がなくなります。