
基礎知識
車庫のスタイルや呼び名をご紹介
公開日:2019年01月21日
車庫のスタイル
オープンタイプ

車庫まわりにおけるオープンタイプとは、屋根や壁などを設けずに駐車スペースだけを確保するスタイルです。敷地全体を広々と開放的に見せられることや、明るいエクステリアを印象付けられることがメリットです。また工事費も安く済みますので、予算を抑えたい時に良いでしょう。床面はコンクリートやレンガ、石などを用いてデザインを楽しむ事もできます。
車がない時や、将来的に車を手放した時にも他の用途に使える便利さが魅力です。庭と一体感を出せば用途が広がります。
ガレージタイプ

ガレージタイプとは、壁や屋根などで駐車するためのスペースを囲うスタイルです。
独立したタイプもあれば、建物に組み込んだりすることもできます。壁や屋根があることで愛車を雨風から守ってくれるため、車の保護という観点からは最も優れています。
工具、タイヤの収納場所として、作業場として、バーベキューの場としてなど様々な活用方法ができるのもガレージタイプの魅力です。
また、ガレージタイプの車庫の出入り口はオープンタイプとシャッターを取り付けるクローズタイプがあります。建物と一体化させ、シャッターを設けたかたちはビルトインガレージと呼ばれ、狭小住宅などによくみられます。3階建ての1階部分を車庫、2階以上にリビングや寝室などの住居スペースをもってくることで、省スペースになるため、敷地面積がとれない日本に適したスタイルと言えます。
ガレージタイプの車庫をつくる際は、ガレージ内の換気や床の防水などにも配慮が必要です。
カーポートタイプ

カーポートタイプとは、柱と屋根を使った駐車スペースのことです。
雨や風、紫外線などからある程度車を守ってくれますが、壁がないため完全に防ぐことはできません。施工はしやすく、費用もガレージに比べ安価であるため選ぶ人は多いスタイルとなっています。
柱を支える方法には、片側にのみ柱を設ける片流れタイプと、両側に柱を設けた両側支持タイプがあります。片流れタイプは車の出し入れがしやすく、両側支持タイプは強度があるのが特徴です。
また、屋根の素材にはポリカーボネート、アルミ形材、スチール折板などが使用され、素材によって強度や遮光性など特徴は異なります。
雪の多いエリアなら耐積雪強度がある屋根材、台風の多いエリアなら耐風圧性能が高い屋根材が適しているなど、住んでいる地域によって屋根の素材や支柱方法を選ぶことが大切です。
車庫の呼び名と定義
カースペース・駐車場
自動車を長い時間留めて置くスペースのことを駐車場と呼びます。
マンション等の集合住宅では、1階部分もしくは敷地内にあることが多く、戸建住宅でも建物の前または横などに設けられています。
屋根が設置されていないオープンな駐車場をカースペースとも呼ぶこともあります。直射日光や雨風を直接車が受けてしまうという欠点がありますが、施工費用を抑えることが可能です。
ガレージ
ガレージとは、1台または複数台の車を留めるために設けるスペースを指し、車庫と呼ばれることもあります。
埃や外気から車を完全に遮断することができるので、車を保管し、長持ちさせるという点では適したスタイルです。ガレージは家と同等の扱いなので、建築基準法に基づいて設計・施工しなければならないためコストがかかります。
ビルトインガレージ
建物の内部に設けられた車庫のことをビルトインガレージと言います。
基本的には戸建住宅の1階に設計し、出入り口にはシャッターを設置します。壁や屋根で完全に車を覆うことができるので、雨風の影響やいたずら等のトラブルの心配もありません。
また、3階建ての住宅の1階部分を駐車スペースとして設け、シャッターがないオープンなタイプをピロティー車庫と呼ぶこともあります。敷地に面積がとれないが、車庫は確保したい場合に向いています。
関連記事:ビルトインガレージのメリット・デメリットと造るときの注意点
カーポート
住宅の敷地内に設置された屋根付きの車庫をカーポートと呼びます。
壁などはなく柱と簡易的な上屋のみを設置するため、比較的費用をかけずに車を雨や直射日光から守ることができます。デザインも豊富で、門扉と兼用することもできるため、現在では多く採用されています。
掘り込み式・地下駐車場
掘り込み式駐車場とは、敷地と道路の高低差を利用して、敷地の一部を掘り下げ、コンクリートなどで囲った車庫のことです。階段状になった造成地や傾斜地が多くある宅地でよくみられます。
完全に敷地内の地下に設けたスペースは地下駐車場と呼ばれます。
サイクルポート
サイクルポートとは、簡易的な屋根が設置された駐輪場のことです。
カーポートと同じく屋根を設置するタイプが主流です。また雨の侵入を防ぐために、横にもボードを設置するタイプなど形状もさまざまです。2~3台から複数台用と、サイズ展開も豊富です。