ガレージ・車庫・カーポートリフォームのノウハウ

リフォームポイント

掘り込み式駐車場・地下駐車場のメリットと注意点

掘り込み式駐車場・地下駐車場の特徴

掘り込み式駐車場は、住宅の敷地の下部分1~3mを掘り込んで作ります。傾斜地に建てられた住宅で多く見られ、壁や天井をコンクリートなどで固めて車庫にします。

地下駐車場とは、文字通り地下に作られた車庫を差します。天井と地盤の間が1m以下に作られている場合、片側が道路に面した掘り込み式駐車場でも地下として扱われます。

耐久性・耐火性・防音効果がある

掘り込み式駐車場や地下駐車場は、周囲を固いコンクリートやブロックで囲うため耐火性や耐久性に優れています。また防音性も高く、車のエンジン音などが聞こえにくいといったメリットもあります。

地下にあることで規制を受けない

屋外に独立して設けた駐車場の場合、屋根が設置されていれば住宅の面積と合わせて建ペイ率などの対象になりますが、地下と認められた場合は規制の対象外となります。掘り込み式駐車場も地下と認定されれば建ペイ率の規制を受けません。容積率は、延床面積の3分の1以内に収めることができるのであれば面積に含めなくてもいいとされています。

これにより土地を有効的に活用でき、居住ペースの面積も広く取ることができます。

家と一体化した造りは便利

掘り込み式駐車場や地下駐車場は、建物と離して建てる場合と家と一体化した場合のどちらかです。建築会社によっては離して建てることが多いようですが、家と一体化しているほうがメリットは多いです。

たとえば住宅と離れた位置に設けた場合、車庫から玄関までの距離が遠くなる、外階段になるため雨の日などは玄関までに傘をさす必要があり、不便などのデメリットがあります。また、コンクリート製の外階段は転ぶと大怪我になる可能性が高く、特に小さな子供や高齢者が利用する際は注意が必要となります。

しかし住居と一体化する構造にすることで、車庫の中から直接住居に入れるようになり天候を気にする必要がない、内階段での危険が軽減されるなど、デメリットが解消されます。

さらに工事もシンプルになるためコストの削減も期待できます。住宅の見た目からもスッキリとした印象となるため、一体化している造りのほうがおすすめです。

掘り込み式駐車場・地下駐車場の注意点

リフォームでは工事できない場合がある

リフォームで掘り込み式駐車場や地下駐車場を増設する場合、地質や地下水位、道路にある配管の位置関係、地面の耐久性などを予め調べておく必要があります。しかしこれらの条件を満たしていても、工事に使用する重機を置くスペースが確保できなければリフォーム工事が難しいケースもあります。また元々の敷地が傾斜地であればまだしも、平坦な土地につくる場合は増設できないことのほうが多いと考えるべきです。

既存の掘り込み式駐車場や地下駐車場をリフォームする際にも、周辺環境は年々変化していますので、工事の可否は専門の業者にその都度判断してもらいましょう。

湿気などがたまりやすく換気対策が必要

コンクリートやブロックで密閉された空間のため、他の場所よりも結露しやすく湿気がこもりがちです。地下にある分雨水も侵入しやすくなります。新たに増設する際は、防水・湿気対策を万全に施すことが大切です。