階段リフォームのノウハウ

リフォームポイント

階段リフォームは安全性が重要

階段は、家の中で起きる事故が多い場所の1つです。段差があるため踏み外しの危険があり、スリッパや靴下が滑ることによって転げ落ちる事故もあります。また明るさが充分でない状態で昇降することによって事故につながるケースもあります。

健康な大人でも状況によっては事故につながる危険が多い場所ですので、高齢者や小さいお子さん、身体が不自由な人がいるご家庭では尚更です。そのため、階段をリフォームする際には安全性を一番に考えることが重要です。

安全な床材を選ぶ

階段の安全性を求めるには、まず床材選びがとても重要です。安全性に配慮した床材として、表面に滑り止め加工がされているものや、摩擦係数が高い素材を選ぶと良いでしょう。

コルクは摩擦係数が高いため柔らかかく、滑りにくい素材ですので階段の床材として適しています。万一転倒などした場合でも、柔らかい素材なら衝撃を吸収しますので、硬い素材よりも安全性は増します。石やタイルよりも、木やコルクといった素材を選ぶほか、カーペットやクッションフロアも階段の床材に適していると言えるでしょう。クッションフロアやコルクは、接着剤や両面テープで既存の階段に貼り付けるだけという施工が簡単なものもあるため、大がかりなリフォームをせずに階段の安全性を高めることができます。

転倒防止の手すりを必ず付ける

安全な階段には手すりが不可欠です。手すりがあることで昇降の際のバランスを保つ事ができ、万一転びそうになった時には支えにもなりますので、必ず付けるようにしましょう。

設置する際の注意点

手すりを設置する際の注意点としては、切れ目なく取り付けることです。部分的に取り付けるのではなく、階段のある部分には連続して取り付けましょう。また、長さは階段と同じにするのではなく、少なくとも20cm程度は長く設置します。昇降の最初と最後にも安全性を高める事ができます。

さらに、手すりの端部分にはエンドキャップを壁向きもしくは下向きに設置することで、洋服の袖口が引っ掛かるのを防ぐ事ができます。高さの目安としては大人が70~80cm、子供が60cm程度と異なりますが、二段にして設置することも可能です。

足元を照らす照明が大事

階段は、すべての段に照明が行き届きにくい構造になっているため、足元が暗くなりがちです。暗いと踏み外しの危険も高まりますので、足元を照らす照明を設置することが安全対策として大切です。

方法としては、照明の数を増やす、階段の床材を明るい色にするなどが挙げられます。そのほかに照明が埋め込まれた手すりや階段材などもあり、照明が天井だけの場合に比べ、足元がよく見えるようになります。必要な時にすぐに点灯できるよう、照明のスイッチは分かりやすい位置に設置することが大切です。

緩やかな勾配にする

急な階段ほど危険度が増しますので、安全性を高めるには階段の勾配を緩やかにすることも重要です。勾配が急な階段は踏み外しやすく、一旦踏み外すと体勢を整えるのも困難です。1段の高さは18cm以下、奥行きを25cm以上にすると安全性が高まります。充分な幅があれば踏み外しが少なくなりますし、万一踏み外しても体勢を立て直しやすく、一番下まで転げ落ちる可能性が低くなります。

踊り場も効果的

他に、一気に転げ落ちるリスクを減らす方法として、踊り場を設置するのも有効な手段です。踊り場から階段の向きが反対側になるような形状にすると、より安全です。その際、踊り場に段差はつけないようにしましょう。また、回り階段で踊り場に段差をつけなければいけない形状の場合は、2段までにすべきでしょう。3段にすると危険性が高まりますので注意が必要です。