階段リフォームのノウハウ

リフォームポイント

階段に吹抜けリフォームをする

吹き抜けとは

吹き抜けとは、1階の天井および2階の床を設けないスペースのことを差します。下から見上げると天井が高くなるため、開放感のある空間を作り出すことができるのが特徴です。マンションのエントランスホールなどで多く見られますが、戸建て住宅だと玄関やリビングに設けるケースが一般的です。

日本の住宅事情により、広いスペースを確保するのは難しい現状ですが、吹き抜けを採用することで限られたスペースを広く見せることができるため採用する住宅も増えてきています。

階段に吹き抜けリフォームをした場合のメリット

明るく、開放感を味わえる

階段に吹き抜けをリフォームすることで、日差しを下の階に取り込むことができます。住宅が密集している地域では、日当たりが悪くなる場合がありますが、吹き抜けを設けることで1階も明るくなり、さらには開放感も味わうことができます。また、玄関ホールや階段に開放感のある吹き抜けを作り、照明などにもこだわることで来客者にインパクトを与える事ができます。

風通しが良くなる

風の通り道にもなるので家中の空気を循環させる役割も果たします。空気は下から上へと抜けていく性質があるため、高い位置に窓を設置することで風が通りやすくなるのです。

さまざまな間取りにも対応

二世帯住宅でも階段を吹き抜けにすることで、プライバシーを守りつつ家族間のふれあいも大切にできる間取りになります。

例えば、予算や建築面積などの事情で玄関を2つ設けることが難しい場合、玄関を共用部分にし、それぞれの階段を玄関ホールに設けます。その玄関ホールや階段を吹き抜けにすることで広々とした玄関になりますし、省スペースにもなります。このように間取りに多彩な工夫が考えられるのも、吹き抜けの魅力です。

階段に吹き抜けリフォームをした場合のデメリット

上下の階で温度差が異なり、コストがかかる

階段に吹き抜けを設けた場合、上下の階で温度差が異なることがあります。
暖かい空気は軽いので上の階に上ってしまい、下の階が寒くなってしまいます。そのため、冷房や暖房をつけたとしても空気が逃げてしまい、空調が利きにくいと感じてしまうことがあります。風通しが良いので夏場は涼しくなりますが、冬場は暖まりにくいため電気代等のコストがかかる可能性があるでしょう。

照明などのメンテナンスや掃除が大変

吹き抜けは通常よりも天井が高くなる分、天井はもちろん照明や窓の掃除やメンテナンスが大変です。自分で掃除や電球交換をするといっても限りがあるでしょう。そのため、吹き抜けのある家庭では業者を頼ることになり、その分の費用も考える必要があります。

2階の面積が減り、部屋数が少なくなる

階段に吹き抜けを設けた分、当然2階の床面積は減ってしまいます。そのため2階に作れるはずだった子供部屋や書斎スペース、クローゼットなどの部屋数やスペースが少なくなり、間取りに制限が出てしまいます。後から収納場所がほしい、部屋が欲しいなどの要望がでないように家族構成やライフスタイルを十分に検討した上で、吹き抜けを設置することが大切です。

吹き抜けの照明について

階段にある吹き抜けの照明には、ペンダントライトやシャンデリア、ブラケットライトが多く採用されており、それぞれの照明がもつ効果で雰囲気や印象が異なってきます。階段にある吹き抜けをリフォームする際は、照明についても考慮しましょう。

例えば、吹き抜けの高い位置に設置したペンダントライトは、高い天井部分から下向きに光を放つので、高さと開放感を高める効果があります。また、電気を点けていなくても少しの光が当たるだけでキラキラと輝くシャンデリアは、暗くなりがちな階段に華やかな雰囲気や高級感を演出してくれます。

このようにさまざまな照明で吹き抜けを演出することが出来ます。しかし階段では安全性が重要なため、なるべく明るい照明を選ぶことがポイントです。

LED照明が適している

電球の交換が中々できない吹き抜けの照明には、LED照明が適しています。白熱電球の約40倍も寿命が長いため、電球を交換する回数を減らすことができます。またLEDはスイッチを入れるとすぐに明るくなるので、通常の階段照明としても最適です。また、夜中なども点けっぱなしにしておきたい場合にも、LEDは電気代も比較的安く済むため、吹き抜けや階段にはおすすめです。

掃除が楽な照明を選ぶ

階段の吹き抜けに設置する照明はデザインや大きさも大切ですが、掃除やメンテナンスのしやすさも考慮して選ぶことが大切です。スイッチを押すだけでライトが昇降する昇降式タイプであれば、床に立った状態で掃除や電球交換ができるので大変便利です。初めからメンテナンスや掃除がしやすい照明を選ぶことで、快適な吹き抜けの住まいを楽しむ事ができるでしょう。