
リフォームポイント
手すりを取り付ける際の注意点
公開日:2015年07月21日
階段は、高さが1m以上あれば手すりを設置しなければならないと定められています。設置が義務化される前の住宅では手すりがない家も見られますが、手すりがあることによって安全性が高まり、転倒事故の防止や、高齢者の昇降に大いに役立つものとなります。リフォームで新たに手すりを設置する際などは、位置や注意点を把握した上で設置することが大切です。
手すりを取り付ける位置と高さ
平坦な廊下とは違い、階段に手すりを設置する場合は、階段の段差に合わせて手すりの高さを調節する必要があります。
目安としては、大人だと段差から75cm~80cm程度の高さ、子どもで60cm程度の高さに取り付けます。しかし、あくまでも目安ですので、基本的には手すりを頻繁に使用する人の高さに合わせることが大切です。その際は、腰の大腿骨付け根の大転骨があるところの高さが良いとされています。
また高齢者と小さい子どもがいる場合には、高さをずらした手すりを2箇所に分けて設置するといった工夫も必要でしょう。
設置する際の注意点
手すりを設置する際は、いくつかの点に気を付けて設置しなければいけません。安全に関わる重要なポイントとなるので、抑えておきましょう。
長く、連続して取り付ける
階段を昇る時と、昇った後は転倒しやすいため、手すりは階段より20cm程度手前から長く設置するようにし、必ず踊場までも伸ばして付けましょう。また、できる限り手すりを連続して設置することも大切です。間取りや設計上、やむをえず連続して設置ができない場合でも、手すりの間隔は40cm以下にしましょう。
他にも、利用者の利き手側に設置することも重要です。階段の両側に取り付けることができればより安心ですが、両側にとりつけてしまうと幅などもとるため、まずは利き手側だけに取り付けましょう。
エンドキャップの向きにも注意

手すりの端部は、服の袖口など引掛かかりやすいため、事故につながることもあります。そのためエンドキャップを端部に取り付けますが、上向きなどでなく、下向きもしくは壁側に向かって折れ曲がったものなど、取り付ける向きにも注意が必要です。
壁によっては下地補強が必要
手すり本体の耐久性だけでなく、設置する壁にも気を付けます。手すりには数十kgもの力がかかるため、十分な下地が無く耐久力が不安な壁へ手すりを設置する際は、補強板を取り付けて壁の耐久力を上げる必要があります。しかし最近では工事が比較的簡単なものや、リフォーム向けに下地補強をしなくても設置が可能なものもあります。