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天井照明のコンセントの種類と自力で増設・交換する際の注意点
公開日:2019年10月24日
インテリアの印象を変える簡単な方法の一つとしてあげられる照明器具ですが、照明器具を新たに取り付ける場所に天井照明用のコンセントが無ければなりません。照明器具に合ったコンセントに交換したり、移動させたり、増設する必要がある場合があります。
どのようなコンセントがあったり、どのようなことに注意する必要があるかを紹介したいと思います。
天井照明コンセントの種類
コンセントと聞くと、イメージしやすいのは、壁にある差込口のコンセントだと思います。ですが、実はコンセントには種類があります。天井照明用のコンセントがあるので、その種類から紹介します。
引掛けシーリング(ローゼット)

最も一般的な照明器具を付けるための丸型や角型の天井に取り付けられている接続器です。
二つの穴に差し込み、30度程ひねれば、固定されます。商品によっては外れ止めのロックが付いている物もあります。
ライティングレール

店舗などによく採用されている、棒状の接続器です。レールはコの字型になっていてどこに差し込んでも接続されます。長ければ複数の照明器具を付けることもできますし、位置の調整も容易です。
照明器具はライティングレール専用の物にするか、変換器を使用する必要があります。
リーラーコンセント
天井からぶら下げ、伸縮可能な延長コードのような接続器です。
取付ける位置が決まっていなかったり、床の方まで移動することが出来るので、可変性は一番優れています。多くの照明器具を取り付けることも可能です。
配線が目立ちやすいので、工夫が必要になります。
コンセント差込口付き照明器具
安価で近年ペンダントライトとして利用されている、工事現場用の照明器具が一例です。
この照明器具に同じような照明器具を取り付けるといくつも連結することが出来ます。この方法だと、電源を取るための最初のコンセントは一つだけで、いくつもの照明器具を付けることが出来ます。
天井照明コンセントの増設・交換は自力でできるのか?
全てなんでもできるわけではありませんが、方法や工夫次第で素人でもできますし、危険は伴いますが、手順と方法をしっかり理解すれば、簡単な電気工事は自力で可能です。
ただし、電気工事は危険が伴います。本格的に住宅のスイッチや天井裏の配線からやり替えて増設や移動をする場合は、電気工事師という資格が必要です。
基本的に電気工事は有資格者でなければ施工してはならない
本格的な工事をする場合は、電気工事だけではなく、天井に下地を増やしたり、天井に穴を開けなければ作業が出来ない場合もありますので、その場合には、プロに任せることをお勧めします。
また、住宅には基本的に天井点検口を設けませんので、天井に穴を開けずに天井裏の作業をすることはほぼ不可能ですので、全て照明器具の配線は天井裏で配線して見えないようにしたいという方は、プロに任せないとほぼ実現不可能になってしまいます。
コンセントの交換、増設をせずに天井照明の種類を変えることは可能
近年では、簡単に安全に施工できる変換機や分散器があります。
例えば、引掛けシーリングに取付が可能なライティングレールや、差込コンセントから電源が取れるペンダントライトや、ダウンライトに見える超薄型のシーリングライトなどがあります。
配線は、見えないように隠したり、目立たないように壁と同じ色にしたり、モールで覆ったりすることがベターですが、配線も隠すだけではなく、意匠的にデザインされていてお洒落な物も多いので、商品を選ぶのも楽しみの一つです。
天井照明コンセントを自力で増設・交換の注意点
天井照明コンセントを自力で増設する際の注意点
天井照明コンセントを増設する際の注意点は、増設した箇所に取り付ける照明器具は少なからず重量があるので、きちんと固定できるかどうかの確認は必須です。
住宅の天井は基本的に木製下地に石膏ボードを張り、壁紙を貼っています。石膏ボードは名前の通り石膏を板状に固め、紙で巻いたものです。ですので、石膏ボードにビスを打っただけではすぐに抜けて落ちてしまいます。何かの拍子に上から照明器具が落ちてくるような事態になってしまうと大惨事になりかねませんので、きちんと木製下地のある部分を探して取り付けるか、軽量の物であれば、アンカーという取付部の補強材がありますので、取付部にアンカーを取り付けてからビスを打って固定する必要があります。
天井照明コンセントを自力で交換する際の注意点
天井照明コンセントを交換する際の注意点は、電気が通電されている物を触るので、必ず電源を切り、スイッチをoffにして作業してください。外していきながら、要所要所で写真を撮り、新しいものに交換したら、写真を確認しながら逆の手順で戻していくと、間違いが格段に少なくなります。
交換作業自体はそんなに難しい内容はありませんので、順番とどこに接続するかを間違わなければ問題ありませんし、必ず電源を切り、スイッチをoffにしておけば感電する心配もないので、安心して作業することが出来ます。
感電や高所作業等危険が伴う
電気工事は感電の危険性もあります。ゴムの手袋をして作業したり、ブレーカーやスイッチを切ってから作業することが安全のために必要です。
ドライバーなどの工具も持ち手部分はゴムなどの電気を通さないものを使用することをお勧めします。安物でなければ大抵は電気を通さないようになっていますので、それほど高価なものが必要なわけではありません。
また、天井の作業は高所作業ですし、しっかりとした足場が必要です。回る椅子など安定しないものを足場にして作業すると大怪我のもとになってしまいます。
照明器具に合わせてコンセントの種類を選定する必要がある
照明器具の電源の取り込み方法を確認することは必須です。引掛けシーリングなのか、ライティングレールなのか、差込コンセントなのかなどを確認して、必要であれば、変換器を使用して取り付け可能にします。
たまにある失敗なのですが、変換器を隠すためにカバーを取り付けることが良くあるのですが、照明器具が、リモコン付きで接続部分付近にリモコンの受信機がついている場合、その部分を隠してしまうとリモコンが使用できなくなってしまいますので、注意が必要です。
多くの照明器具を取り付ける場合、コンセントの電気容量が足りているか確認する必要がある
ライティングレールや連結できるものは、1つの電源に対して、多くの照明器具を取り付けることが出来ます。一般的なブレーカーで消費電力は2000Wで落ちるように設定されていますので、照明器具の消費電力の合計が2000Wを超えないように取り付ける必要があります。
まとめ
近年ではDIYが流行っていて、市場も素人でも比較的簡単に施工できる用の商品が販売されています。本格的な工事をしなくてもインテリアの印象を大きく変えるほどの模様替えは工夫次第でたくさんのことが出来ます。
ただ、本格的な電気工事が発生する場合は、プロにおまかせするのが望ましいです。自力で行うには危険も伴います。また、上手に工事ができなった場合、照明が不安定で落ちてくる、なんてことも考えられます。
コンセントの変換器などを使用して、できる範囲で行うようにしてください。