リビングリフォームのノウハウ

リフォームポイント

リビングの壁紙の選び方

リビングに適した壁紙の選び方

壁紙の基本色

白とベージュ、アイボリーが壁紙の基本色です。

白は、清潔感があり、どんな種類の家具・小物・照明にも合わせやすく、曇天の時でもリビングを明るく広く見せることができます。ただし、白は汚れが目立ちやすく、壁同士のつなぎ目を目立たせてしまうデメリットがあります。

ベージュ、アイボリー

ベージュやアイボリーは色が付いている分、白よりは比較的汚れが目立ちません。その色合いはリビングに暖かさ、柔らか味、落ち着きを持たせてくれます。

ベージュとアイボリーには濃さに種類があり、濃さによって異なるデメリットがあります。薄すぎると白と同様に汚れを目立たせてしまい、濃すぎると色に合うインテリアが制限されてしまいます。

カラーや柄で個性を出す

壁全体を薄い色にしておき、一部に濃い色の壁紙、華やかな柄物の壁紙を使ってアクセントをつけることを、アクセントウォールといいます。
他にも、ドアから入った時に目の前の壁に柄のついた壁紙を配置して個性を出す方法もあります。窓やドアなどがない場合は、壁一面を利用することでより効果的になります。

飽きない壁の色を選ぶ

壁紙の色を選ぶ時に、その時だけの感情だけではなく、長期間生活していても後悔しない、飽きない色・柄にすることで、後々の壁紙張替えの時間、コスト発生のリスクを減らすことができます。

インテリアも重要

壁紙を考える際に、インテリアに合う色を考えると壁紙を決めやすくなります。壁紙とインテリアを同色系にしたり、インテリアが目立つように壁紙を薄い色にしたり、組み合わせは様々です。

また、家の環境に合わせて色を変更する方法もあります。日光が当たりにくいリビングであれば、暖色系の壁紙、日光が入りやすいリビングであれば寒色系の壁紙にして、常に快適な部屋の印象を持たせます。

リビングの主な壁紙の種類

壁紙・クロスの種類

紙壁紙(クロス)

紙壁紙は和紙あるいは洋紙を材料としたものです。洋紙はパルプが主な原料で、色や柄をプリントして作成するため種類が豊富です。耐水性や耐摩擦性は劣るものの、通気性が高く、音を吸収しやすい点が特徴で、他の壁紙に比べて施工が容易です。

織物壁紙

織物壁紙はレーヨンが主な材料ですが、まれに麻や合成繊維が使われます。平織り、綾織、不織布などの種類があり、織り方によって質感や明るさが異なります。

織物壁紙は高級感やボリュームがあり、柔らかく暖かみを感じられます。音を吸収し、調温性と通気性に優れています。デメリットは耐水性が悪いこと、つなぎ目部分の糸がほつれてしまうことです。

ビニール壁紙(ビニルクロス)

一般的に最も使用されている素材がビニール壁紙です。ビニール壁紙の材料は塩化ビニール樹脂で、耐久性や耐水性に優れ、張替えが容易な壁紙です。

ビニール壁紙は加工が簡単で、色や柄の種類も多く、中にはエンボス加工によって凹凸をつけた壁紙も存在します。掃除が簡単ですが、湿気がこもりやすい部屋の場合、結露やカビが付着しやすいです。
防カビや結露防止、脱臭、抗菌作用を持つ壁紙も製造されています。

珪藻土・漆喰

珪藻土は吸湿と放湿、耐熱、保温に優れた種類であり、臭いを吸収・分解する機能を持っています。漆喰は非常に強度が高く、色の種類も豊富で、様々な種類の部屋に合わせることができます。

リビングに求める壁紙の機能

壁紙・クロスが持つ機能性

リビングは住居の中で最も汚れやすい場所と言われます。そのため、リビングに貼る壁紙には汚れに耐性のある素材を選びましょう。特にペットを飼っている場合、壁に体をこすり付けて汚れや傷を付けてしまいがちです。汚れに強い素材や加工が施された壁紙であれば、ペットが居ても安心です。

リビングは来客を通す部屋でもあるため、部屋の臭いを抑える必要があります。ペットの臭いや、食事の臭い、家人の体臭等で来客に不快な思いをさせない様に、消臭機能も備えた壁紙にしましょう。

また、来客だけではなく家族も居る事が多いのがリビングです。人がずっと居る場所はそれだけでも湿気が篭り易く、カビ等が発生しやすくなります。手入れの手間を省き、快適な室内を保つためには、湿気吸収機能もあると便利です。

デザインがある壁紙の効果とは

柄や模様などのデザイン性がある壁紙がもたらす効果とは何か把握しておきましょう。
まず大きな柄を配した場合は、迫るように見えて部屋が狭く感じます。かといって小さい柄でも安心ではなく、全体に散りばめると部屋は落ち着きがないような印象になります。

横ストライプは横方向に部屋を広く見せる効果がありますが、相対的に天井が低く見えます。縦ストライプは線を太くして広範囲で用いた時に部屋が狭く感じます。線や配置を斜めにすると部屋を不安定に見せることができます。

リビングの壁紙に柄を取り入れる際の注意点

リビングの壁紙に柄を取り入れる際に、3つの注意点があります。

柄の大きさ
初めに柄の大きさです。部屋を広く見せたい場合、明るい色の小さな模様が適しています。ストライプのような線は細めにしておきます。

柄を配するリビングの広さ
リビングの広さを踏まえた上で柄の配置を考えます。もし小さな部屋に大きな柄を貼りたいのなら、柄の数を減らしましょう。大きい柄も付け過ぎなければ部屋を小さく見せる事はありません。反対に、大きな部屋の全面に小さい柄を配したい場合は、柄を大きめにしましょう。

壁紙に対して柄が占める面積
部屋に合わせて柄の個数や大きさを変え、全体的な占有面積を調整すればどんな柄であっても取り入れ易くなります。サイズや数を変える以外にも、部屋の一部分にのみ配置する方法もあります。

リフォーム時の張替えのポイント

実際にリビングの壁材を替える時、注意しておきたいポイントがあります。

工事は基本、現在の壁紙を剥がしてから新しい物を貼る流れです。その為、剥がした後の下地が平坦になっておらず、張替える壁紙の厚さによっては下地の凸凹が浮き出てくることがあります。そのため、壁紙は薄手の物は避けたほうが良いでしょう。

工事の詳細は業者によって異なりますが、壁を平坦にする作業は含まれないと想定しておきましょう。壁紙は厚みがある物や方向性が無い種類、エンボス加工が施されて壁紙自体に凹凸がある物ならば、より目立ちにくくなります。

天井との関係性

壁面だけではなく天井も重要です。忘れがちな天井ですが、壁や床との色合いが部屋全体のイメージに大きく関わってきます。

天井の素材としては滑らかに仕上げる厚手のものが適しています。色は壁と同系色にすると、インテリア等のコーディネートが容易になります。
さらに壁より淡い色を選べば天井を高く見せ、部屋全体も明るくなり統一感が出せます。
反対に、壁より暗い色にすると落ち着いた印象の部屋になります。ただし、天井が低く感じたり、寒々しい印象を与える可能性もあるので注意して下さい。

壁と同じ色にした場合は、壁との境が無くなり開放的な部屋になるため、リビングなどの広く見せたい部屋に適しているでしょう。

色合いによってさまざまな印象の部屋に仕上がるため、壁材と同時に天井の色なども変更するか検討しましょう。