
空間づくり
リビング階段のメリット・デメリット
公開日:2015年07月27日
リビング階段のメリット
リビングが広く見える

リビング階段とはリビング内に設置された階段で、2階へ行くためには必ずリビングを通らなければならないように設計されています。リビング階段により視覚的な開放感を得られ、リビングが広く感じられます。2階からの太陽光や空気が1階にまで届きやすくなり、より明るく快適なリビングになります。
リビング階段を設置する上で、廊下が不要になるため、その分リビングの床面積にあてることができ、空間を有効的に活用できます。
家族とのコミュニケーションがとりやすい
2階へ行く際に必ずリビングを通るため、家族間のコミュニケーションが取れる点もメリットです。2階に子供部屋や寝室を配した場合、自室へ向かう家族とリビングにいる家族とが互いを確認でき、会話の機会が増えます。誰かがリビングにいれば無断での外出に気づかないという心配も減ります。
インテリアとしても活用できる
階段そのものをアレンジし、インテリアにも活用できます。階段があるだけでリビングのアクセントになり、螺旋階段などのデザイン性が高いものにすることで、お洒落な空間を演出することも可能です。
階段の幅を広めにとり、そこに花や小物を飾ることでインテリアの幅を広げられます。
リビング階段のデメリットとは
リビング階段にはデメリットがあるため、リビング階段を配置する前におさえておきましょう。
リビングが寒くなりやすい
1階と2階が繋がっているため、冷気が1階に降りてきやすいのがデメリットです。冷たい空気は下に溜まりやすいので、冬場のリビングは特に寒く感じてしまいます。エアコンなどの暖房器具をつけリビングを暖めても、2階に空気が逃げていってしまい、冷暖房効率も悪くなり光熱費も上がってしまいます。
階段の前に扉などを設置する等の対策が必要になってくることも頭に入れておきましょう。
においや音が筒抜け
リビングの隣にキッチンがあると、料理中の臭いが2階にも届くことがあります。階段を掃除する際、埃がリビングやキッチンに及ぶ可能性もあります。
リビングで観ているテレビの音が2階まで聞こえる事や、2階の個室で子供が友達と騒いでいる声がリビングに響く場合もあります。
来客時にリビングが見えてしまう

客人の対応に困る点もデメリットです。子供の友達、個室に呼びたい客人であっても、部屋へ通す時にリビングを通らなければいけません。たまたま散らかっているリビング、休日などに寝巻姿等でくつろいでいる家族の姿などが客人の目に触れてしまいます。他の家族にとっては、来客の際は休日でもリビングでくつろげない場合もあります。
子供の成長も考慮する必要がある
家族の交流に対する欠点もあります。子供が小さいときはリビング階段を喜んだり、親としては子供の気配を感じられたりするため、安心かもしれません。
しかし、将来子供が成長するにつれ思春期や反抗期がないとも言い切れません。その時に、リビングを通る階段を子供は嫌がる可能性もあります。コミュニケーションがとれる環境は良いですが、家族のライフスタイルや将来の事をよく考えてから導入するべきでしょう。
リビング階段の寒さ対策
リビング階段で最も深刻なのが寒さです。
リビング階段のリフォームで断熱効果を備える
一番の対策方法は断熱効果を備える事ですが、リフォームでリビング階段にする際、一緒に断熱設備を取り付ける場合にはかなりのコストを必要とします。
予算の範囲内でどの程度の効果をもつ断熱素材を組み込めるのか確認しなければいけません。高額になってしまう場合は、リビング階段の設置自体を考え直す必要も出てきます。
階段の前にドアやカーテンを設置する
断熱設備には劣りますが、パネルドアやロールスクリーンを取り付ける方法もあります。
たとえばパネルドアは冷気を抑えるには最も効果的です。ただし、設置する際は問題がなく収まるサイズを選ばなければならないためコストが高くなります。
また、ドアをつけることで開放感は失われ、リビング階段の良さがなくなってしまうという欠点もあります。
ロールスクリーンの場合は巻き取りが可能でコンパクトに収納ができ、見た目もすっきりします。しかし、ロールスクリーンは人が通るたびに上げたり下げたりする必要があるため、面倒な点がデメリットです。ロールスクリーンを上げずに横から入る事が多くなるとスクリーン本体や壁などが傷つきますので注意しましょう。
人が通りやすい、面倒ではないといった点では引戸や横に開けるタイプのカーテンが最適でしょう。
また、取り付けが簡単で見た目もスッキリとした印象のものを選ぶことも大切です。