サンルームリフォームのノウハウ

基礎知識

サンルームの作り方と仕上がりの呼び名

サンルーム

サンルームとは、室内に太陽の光を取り込めるよう、屋根や壁などがガラス張りとなった部屋のことを指します。洗濯物を干す場として利用したり、太陽の光が降り注ぐ中で室内のように寛げたりすることが可能です。

そんなサンルームを自宅にリフォームして設けたいと考える方も多いでしょう。
ここでは、サンルームの作り方や仕上がりの呼び名など、サンルームについての基礎知識をご紹介しています。

基礎知識を知ることで、どのようなサンルームにしたいのか明確になってきます。是非お役立て下さい。

基礎から作るサンルーム

サンルームの型枠

サンルームの作り方として、基礎から作るものと既存の建物を利用する作り方があります。
まずは、基礎から作る方法についてご紹介します。

サンルームを基礎からつくる場合、言葉の通り、設置したい場所に型枠を作り、コンクリートなどを流して基礎を作ってから、その上に部屋を作ります。

この作り方では、イチからオーダーメイドで作れることが特徴で、自宅の雰囲気に合わせて、好みの形状やデザインを指定することができます。壁材や床材、屋根材の選択も、各メーカーが商品を揃えているので、そこから自分の心地よさやイメージのものを選んで作っていくことができます。サンルームとして出来上がった既製品もあるので、それを選択することも可能です。

また、設置する場所や大きさは確認が必要ですが、例えば、リビングに面した形で寛ぐ空間として作ったり、洗濯機が置いている場所の近くに設置して洗濯物を干す家事スペースとして作ったりと、目的にあった空間を作ることができます。

このように、基礎から作る場合は自由度が高いことがメリットですが、その反面、基礎から作る分、工事日数が長くなり費用も高くなってしまいます。
サンルームを基礎から作る場合、その費用と必要性を考え、設置するかどうか判断して下さい。

既存の建物を利用して作るサンルーム

次に既存の建物を利用して作る方法例を3つご紹介します。既存の建物というと、ウッドデッキやテラス、ベランダやバルコニーなどのことです。これらの上に設置する、もしくは、囲ってサンルームとして作る方法です。

1.既存のウッドデッキを利用する

まず1つめは、既存のウッドデッキを利用する方法です。

既にウッドデッキが庭に設置してある場合、後からでもサンルームを設置することができます。
例えば、既存のウッドデッキを囲うようにして作ったり、サンルームよりも大きなウッドデッキの上に置いたりすることが可能です。 一般的には、既製品を選択することになりますが、既製品でも窓や屋根などのバリエーションが豊富にあるため、自分好みのものや外観のデザインに合せたものなどが見つかりやすいです。

屋内と室内と繋がりを持たせたものが多いウッドデッキの上にサンルームを作った場合、室内の空間を広く見せる事ができたり、室内に居ながらも木の温もりを感じて過ごしたりすることができます。さらに、洗濯物干し場として利用する場合、床がフラットになっているため洗濯物を干したり、取り込んだりがスムーズに行えます。

ただし、設置する際は、既存のウッドデッキの状態や材質が天然木か人工木かなどでも設置可能かどうかは変わってくるため、確認してから設置しましょう。

2.既存のテラスを利用する

2つめは、既存のテラスを利用する方法です。

ウッドデッキと同じく、既にテラスが設置されている場合、そのテラスを利用してサンルームを設置することができます。設置方法はウッドデッキ同様、テラスの上に設置するか、テラスを囲うようにして設置します。デザインも豊富で、選び方次第ではお洒落なサンルームを作ることが可能です。

テラスの場合、室内との間に段差が生じていることが多いため、バーベキューやガーデニングを楽しんだり、ペットの遊び場にしたりと庭の延長として利用できます。もちろん、段差がないフラットな作りのテラスの場合でもさまざまな目的で利用することは可能です。

設置する際は、日差しの照り返しが強いことがあるため、屋根の素材やシェードなどの日除け対策も検討しながら設置しましょう。

3.ベランダやバルコニーを利用する

3つ目は、既存のベランダやバルコニーを利用する方法です。

既存の建物に造り付けのベランダやバルコニーがある場合、そこにサンルームを設置することができます。 既製品の中から選ぶことになりますが、屋根の形状や素材、窓サッシの種類も豊富にあるため、目的や使い勝手に合せて選ぶことが可能です。場合によってはベランダやバルコニーの半分だけをサンルームにするなど、部分的に囲うこともできます。

サンルームを設置することで、ベランダやバルコニーを有効的に利用でき、大きさなどによっては住居スペースが広がり、居心地のいい空間ができあがります。また、ベランダやバルコニーで洗濯物を干す場合、サンルームがあれば雨風の吹き込みはもちろん、花粉や虫などの付着も防ぐことができます。その他にも、ちょっとした物置やガーデンスペースなど多目的に活用できます。

ただし、建物の状況やお住まいの地域の環境などによって設置できるかどうかが異なります。まずは、業者などに見てもらい、確認してから設置しましょう。

仕上がりの呼び名

土間納まりのサンルーム

床納まり

床納まりとは、室内と外の段差が無く床が続いている状態で、室内から段差なくサンルームに続いている状態のことを指します。基礎から作る場合でも、既存にあるウッドデッキなどを既製品のサンルームで囲う場合でも、室内との段差がない場合は床納まりです。

このタイプは、段差がほとんどないため室内の空間を広く感じる事ができ、またサンルームと室内を行き来する動作もスムーズであることから人気のタイプです。例えば、洗濯物を干したり取り込んだりする動作も楽に行えるほか、足腰の負担も軽減されます。

また、簡易的な既製品のサンルームであれば、塩ビやフローリング、人工木などの床材も選ぶことができます。

土間納まり

土間納まりとは、地面にコンクリートやタイルを施工した部分(土間となる部分)に、サンルームを設置する仕上がりのことです。段差がないものを床納まりと呼ぶので、段差があるのが土間納まりとなります。

もともと室内と段差があったテラスの上に、サンルームを設置する仕上がりのことも土間納まりと呼びますが、この場合は、メーカーによってはタイルデッキ納まりとも呼ばれています。

地面もしくは一段上がったテラスの上にサッシが取り付けられるため、子供やペットの水遊び場、ガーデニング、駐輪場など庭と同じ感覚で利用することができます。床納まりとは違う目的で利用することができるのが魅力ですが、コンクリートの施工が必要など、コストがかかります。

その他の納まり

床納まり、土間納まりの他にも、「デッキ納まり」や「フロア納まり」などと呼ばれているものがあります。メーカーなどによっても異なりますが、基本は床材がウッドデッキかフローリングかなどで呼び名は異なります。

サンルームを設置する前には、設置可能か前もって確認する

サンルームの基礎知識として、条件によっては設置できない可能性もあるということを知っておきましょう。

サンルームに限ったことではありませんが、リフォームをする場合、様々なルールに則って行う必要があり、条件をクリアしなければ設置することはできません。例えば、サンルームの設置が増築の扱いとなり、増築する余裕がなく設置できないこともあります。設置できるかどうかは事前に確認しておくことが重要ですので、リフォーム会社に作りたいサンルームの形を伝えて、その要望通りできるかどうかを相談してください。

まとめ

サンルームを後からリフォームで設置したい場合、基礎から作る方法と既存の建物を利用して作る方法の2つがあります。

基礎から作る場合は、一から材料を揃え、建物に合せたオリジナルのサンルームを作ることができます。既存のウッドデッキやテラス、バルコニーなどを利用して作る場合は、豊富な既製商品の中から好みのサンルームを選び、設置することが可能です。工期や費用などに違いはありますが、法律などの確認が取れれば、自宅にサンルームを設置することはできます。

目的をはっきりとさせて理想のサンルームを実現させてください。