
リフォームポイント
外観スタイルに合せたサンルームデザインの選び方
公開日:2017年07月10日

現在、日本における住宅には、洋風やヨーロッパ風、南欧風といった多種多様な雰囲気の住宅が存在します。使用されているカラーや素材、形もさまざまです。これらデザインによって家の印象も決まるため、家を建てる、もしくは購入する上で外観やデザインは大事なポイントとなります。そんな好みの外観に、サンルームを後から設置する場合、その外観に合せたデザインを選ぶ必要があります。
そもそもサンルームは、建物の外に張り出した場所に設置するケースが多い為、設置することで外観の印象に大きく影響してきます。サンルームのデザインだけ選んでしまうと、既存の建物とサンルームのデザインが合わず家全体の印象まで悪くなってしまう可能性があります。そうならないよう、自宅の外観を把握し、その外観に溶け込むようなカラーや素材などのデザインを選ぶことが大切です。
そこで今回は、和風、北欧風、南欧風、シンプルモダン、この4つの代表的な外観のスタイルごとに、サンルームデザインの選び方をまとめました。サンルームを選ぶ時、またはデザインに迷ってしまった時など、ぜひ参考にしてみて下さい。
和風スタイルの場合

和風スタイルの外観とは、日本古来の伝統的な建築様式で建てられ、自然素材を多く使用している家のことを指します。屋根は切妻屋根に瓦、建具には障子や襖、素材には漆喰や土、竹、木など日本で古くから用いられている素材などを使用しているのが特徴です。そんな和風スタイルの外観の場合、サンルームを選ぶポイントは2つあります。
和を感じさせる素材や色を選ぶ
まず、1つめはサンルームの素材、色に”和“を取り入れることがポイントです。
和を感じさせる素材とは、木や土、石などの自然素材が挙げられ、色は黒や白、茶色、ベージュ、グレー、ウグイス色などの素朴で落ち着きのある色が代表的です。これらをサンルームに入れることでグッと和風スタイルの雰囲気に溶け込みます。
たとえば、濃いグレーの瓦屋根に、漆喰が塗られた白い外壁、木製の玄関ドアや縁側といったよく見かける和風スタイルの外観であれば、サンルームは木材で作り、床はウッドデッキで合わせると雰囲気にマッチします。この時、木材の色などは玄関ドアや他の木材と色を合わせることで一体感がでます。床はウッドデッキ以外の天然石やコンクリートの土間などでもお勧めです。
また、既製品でも色やデザインは豊富にあります。黒や茶色、木目調のデザインなどを選ぶといいでしょう。
妻飾り格子やすだれなどの和テイストのオプションを取り入れる
2つ目は、和を感じさせるオプションをサンルームに取り入れることがポイントです。
基礎から作るサンルームの場合はもちろん可能ですが、既製品の中でも商品によっては、すだれなどを掛けられるバーや妻飾り格子など和テイストのオプションがあり、選んで設置する事ができます。
これらのオプションが設置可能であれば、積極的に取り入れることをお勧めします。
北欧スタイルの場合

北欧スタイルの外観とは、大きな三角屋根、大きな窓のシンプルな造りに、ナチュラルで飽きのこない温かみのあるデザインであるのが特徴です。スウェーデン地方の住宅の造りからきており、日本と似た自然環境などから和風住宅同様、木などの自然素材も多く使用されることから素朴な印象も受ける外観です。
色は、白や茶色といったナチュラルカラーが多く使われていますが、時にカラフルな色、柄を取り入れるなどその色使いも特徴的です。
では、自宅が北欧スタイルである場合、どのようなサンルームを選べばいいのか、そのポイントは2つです。
質感や色に暖かみを感じられるものを選ぶ
北欧スタイルの住宅の場合、シンプルやナチュラル感が重視されます。そのため、サンルームでもナチュラル感を演出し、素朴な質感や暖かみのある色などを選ぶことがポイントです。
最もお勧めなのは、天然木で作るサンルームです。ガラス以外の柱や床などを天然木で組み、色は木そのもの色を使用したり、外観の色に合わせて木の質感を無くさないような塗装をしたりするだけでも、質感や色に暖かみが出て北欧スタイルに馴染むでしょう。ただし、天然木で作るサンルームの場合、木の種類や環境によっては劣化が早くなる可能性があり、塗装などの定期的なメンテナンスが必要です。
最近では、既製品でも木の質感に似たデザインや暖かみのある色も豊富にあるため、実際にサンプルを確認したりして選んでも良いでしょう。
アクセントにビビットな色・柄を取り入れる
ナチュラルカラーが特徴的な北欧スタイルですが、カラフルな柄、ビビットな色をアクセントとしてサンルームに取り入れるのもお勧めです。
たとえば、サンルーム本体のベースカラーを白、床を茶色といったナチュラルカラーでまとめ、日除けとして設置するシェードなどに緑や青、赤といったビビットな色をもってきます。 また、ガラス張りということを生かし、サンルーム内のインテリアにカラフルな柄のソファ、ラグなどをもってくるなどしても良いでしょう。
シンプルモダンスタイルの場合

シンプルモダンスタイルの外観とは、直線的なフォルムで飾り気がなく、モノトーンを基調としている現代的な住宅のことを指します。サッシやガラス、金属といった無機質な素材、色を多く使用し、デザインもシンプルな幾何学柄などで仕上げているのが特徴です。清潔感、潔白、透明感、軽快さといった印象を与えてくれます。
そんなシンプルモダンスタイルの外観に、サンルームを後付けで設置する時の選び方ポイントをご説明します。
シンプルな中にもデザインにこだわったものを選ぶ
既製品のサンルームには、シンプルな造りのものが多く、またどのような外観にも合わせやすいようカラーもシルバーやブラウン、ホワイトといったシンプルなものが揃っています。そのため、どのサンルームを選んでも比較的シンプルモダンの外観との相性は良く、特に窓サッシの色と合せると問題なく馴染むでしょう。
しかし、シンプルすぎると馴染みはいいですが個性は出ません。そこで外観のアクセントになるようなデザインにこだわったサンルームを選ぶことをお勧めします。
たとえば、サッシがなく全面がガラス戸でできたサンルームや腰壁パネルにモザイクがかったデザインのあるものなど、シンプルの中にもデザイン性が高いサンルームを選ぶと良いでしょう。床などはコンクリートやタイルでも相性は良いため、使い勝手に合わせて選んで下さい。
木製を取り入れナチュラルな雰囲気にするのも有り
サッシや金属など無機質な素材を使用することの多いシンプルモダンスタイルですが、外観やエクステリアの一部に木製を取り入れて、ナチュラルな雰囲気に敢えてするケースもあります。例えば、玄関ドアやフェンス、バルコニーの側面などが挙げられ、こういった素材で遊ぶのもシンプルモダンスタイルです。
サンルームに取り入れる場合は、手作り感があるような木製ではなく人工的に造られたサンルームで、木目調が綺麗なデザインのもののほうがシンプルモダンな外観には合うでしょう。
南欧スタイルの場合

南欧住宅とは、イタリアやスペイン、フランスといったヨーロッパの中でも地中海沿岸付近によく見られる建築様式のことを指します。レンガ色やオレンジ、赤といった暖色系の素焼きの瓦屋根に、ホワイトやアイボリー、クリーム色といった素朴な塗り壁、また、エクステリアにはレンガや石積み、アイアン(鉄)、木製が使用されるなど、全体的にアンティーク調で暖かみがあるのが特徴です。
このような南欧スタイルの外観に合わせるためのサンルームの選び方をご紹介します。
レンガや自然石のものを取り入れる
南欧スタイルの場合、サンルームにはレンガ色のものやレンガそのものを取り入れることで馴染みやすくなります。
例えば、南欧スタイルでよく見かける白い塗り壁にオレンジの屋根のデザインの場合、サンルームは本体を白でまとめ、床をレンガ色のタイル、もしくはレンガそのものを床に敷き詰めるなどします。サンルームにもよりますが、腰壁パネルのデザインをレンガ調にするのもお勧めです。
また、レンガ以外では、石の形が異なる乱形石も南欧住宅ではよく使用されています。レンガ同様、床を乱形石にするなどしても外観にマッチし、南欧のお洒落な雰囲気を演出できます。
どちらを選ぶか迷った場合は、外観全体のバランスを見たり、既にアプローチや門扉などで使用されている素材を選んだりするとまとまりがでるでしょう。
まとめ
今回、外観スタイルを4つ挙げましたが、この代表的な4つ以外にも様々な外観のスタイルがあります。まずは、サンルームを設置したい建物の外観はどんな雰囲気なのかを把握し、その上でサンルームのカラーや素材、デザインを選ぶことが大切です。
現在、既製品のサンルームでもどんな住宅にでも合うよう豊富なカラーやデザインが揃っています。建物やエクステリア全体をイメージし、雰囲気に馴染むようなサンルームを選んで下さい。