障子張替えのノウハウ

リフォームポイント

自分で障子を張替える方法(DIY)

糊貼り編

張替え時に用意する道具

  • スポンジ
  • セロハンテープ
  • カッターナイフ
  • 障子ハケ
  • のり
  • 霧吹き
  • 雑巾

張替えの手順

①い障子をはがす

古い障子紙は、水を使って剥がします。スポンジや刷毛に水を含ませ、紙の上から棧の部分を濡らしていき、5分程待ちます。その後水によってのりがふやけるので端から丁寧に剥がします。

②障子紙の位置を決め、平行に固定する

障子紙の位置を決める際は、初めに新聞紙を下に敷きます。貼り始めとなる位置の中心と左右、合計3箇所をセロハンテープで留め、障子の縦と紙とが平行になっていれば位置は正確です。

③枠にのりをつける

のりの容器の先端にあるガイドを棧の角に合わせて障子にのり付けしていきます。のりの量は幅1mm~2mmを目安にし、棧が交差している箇所や紙じゃくりと呼ばれる部分は、気持ち多めに付けて下さい。水のりを使う場合は重湯ほどのとろみになるまで水で溶き、塗る際は刷毛で叩くようにします。

④障子紙をころがし、接着させる

のりを付けた棧の上に障子紙をゆっくり転がし、棧の上から軽く押さえつつ、やや引っ張り気味に接着させていきます。

⑤枠に沿ってカットする

のりが半乾きの段階で枠に沿って切ります。紙じゃくりに沿って定規を当てて余った部分をカッターで切りますが、その際カッターは立てずに寝かした姿勢の方が綺麗に切れます。枠に余分なのりが付いている場合は雑巾を固く絞って拭き取ります。

⑥仕上げ

立てかけた際にしわやたるみが生じている場合は、霧吹きを用いて軽く水を吹きかけて置くと乾いた時に綺麗な状態に戻ります。

張替え作業の注意点

  • 障子の枠は直接水で洗い流してはいけません。
  • もし障子が濡れてしまった場合は、日光で乾燥させずに陰干しして下さい。棧に狂いが発生し、張替えが行えません。
  • 余分な障子紙を切る際は、切った紙を外す為に紙が完全に乾く前に行ってください。

アイロン編

張替え時に用意する道具

  • アイロン
  • セロハンテープ
  • 定規
  • カッターナイフ
  • マスキングテープ
  • 布(タオル・雑巾)
  • あれば延長コード

張替えの手順

①アイロンをあてて障子をはがす

古い障子紙もアイロンで貼り付けた場合、剥がす際もアイロンを用います。紙の上から当てることで剥がれやすくなるので、冷める前に剥がします。その際剥がす時の温度は貼る時よりも、少し高温で行いましょう。はがした後は、ゴミやほこりなどを固く絞った雑巾等で拭き取っておきます。

②貼る位置を決める

位置を決めたら桟上部にアイロンの先を当て、手前の1箇所を接着して下さい。アイロンだけで接着できない場合は、セロハンテープで固定するとより安全に張替えが行えます。

③障子紙を切り、四隅を仮止めする

障子紙を障子の全面に対して平行となるように転がし、必要な長さを切ります。紙が桟と平行になるようにし、たるみができないように障子の四隅をアイロンの先を使って仮止めをします。

④アイロンで桟の中心から接着させる

貼り付けは桟の中心部から行います。アイロンを中心から周囲に向かうように動かし、全体をゆっくりと接着させます。この時、しわになるのを避けるため、アイロンは早く動かさずゆっくりと動かすのがポイントです。

⑤周囲を接着させる

中の部分を貼り終えたら周囲の枠を接着させます。こちらもアイロンで丁寧に行い、段差がある枠はアイロンの角できめこむ形で貼って下さい。

⑥仕上げ

カット定規を枠に当ててカッターナイフで余分な紙を切り落とします。余分な紙が付着している箇所にはアイロンを当ててのりをふやかし、再び固まらないうちに剥がして下さい。最後に、あて残しを避ける為にもう1度アイロンを全体に当てて完成です。

張替え作業の注意点

  • アイロンはスチーム機能を使用しないで下さい。
  • 接着させる際は障子紙ののりが付いた面に直接当てず、必ず裏面から当ててください。直接当てるとアイロンと障子紙がくっついてしまいます。
  • 枠に予めマスキングテープを貼っておくと余分な障子紙が取りやすくなりますが、その際は内側を1cm程空け、のり代となる部分を残すのを忘れないで下さい。

両面テープ編

張替え時に用意する道具

  • ドライヤー
  • セロハンテープ
  • 専用両面テープ
  • カッターナイフ
  • 竹ベラ

張替えの手順

①古い障子紙をはがす

古い障子紙は紙を貼りつけている側の隅にドライヤーを当てつつ、反対から障子紙の隅を手で押して少し剥がします。紙と専用の両面テープが一緒に剥がれたら、ドライヤーを全体に当てて残りもゆっくりと剥がしていきます。

②貼る位置を決める

障子を平らな面に置いて貼る位置を決め、桟の上部に障子紙を重ねたら、テープで自分から見て手前の1ヶ所をまず固定し、障子の3分の1から3分の2まで広げます。紙と障子が平行になるように同じく棧の上部、中央と奥側をテープで仮止めして紙を巻き戻し、断面を揃えておきます。

③縦方向にテープを貼る

貼り付けは縦方向から始め、縦全ての桟に専用両面テープを貼って指で押さえます。枠に紙じゃくりがある場合は、その部分にも専用両面テープを貼って下さい。

④横方向にテープを貼る

横方向の棧に専用両面テープを貼る前に、縦方向の専用両面テープの裏紙を剥がします。上側から行い、縦横の桟が交わっている箇所は、テープも縦横重ねて貼ります。

⑤障子紙を貼る

横方向の専用両面テープの裏紙を剥がしたら障子紙をゆっくりと転がし、たるまないように引っ張りながら一段ずつ丁寧に貼り付けます。

⑥仕上げ

貼り終えたら中心部から外周部に向かって全体を指で押さえてください。枠に紙じゃくりがあれば、その四隅を切込んで竹ベラ等で周囲をきめこみます。余白が出来た場合はカット定規を当て、カッターナイフでその箇所を切ります。全て終わったらもう1度全体を押さえて定着させ、完成です。

張替え作業の注意点

  • 両面テープは霧吹きなどをしても、たるみは取れないので行わないでください。
  • ドライヤーを使う際には、熱風に気をつけて取り扱ってください。
  • 古い障子紙を剥がす時、両面テープが剥がれにくい場合は、もう一方の隅から行うなどしてゆっくり剥がすようにしてください。