
リフォームポイント
畳の張替え方法と張替えポイント
公開日:2015年08月10日
張替え方法
張替えには、「裏返し」「表替え」「新調」の3つの方法があります。
裏返し
畳の裏返しとは、ただ畳を表裏にひっくり返すだけではなく表面に縫い付けてある畳表を剥がして、反対側の畳床に張り直して使う手法です。
新品の畳は3~5年ほど経過すると、日焼けや擦り切れた箇所の傷が目立ってくるので、だいたい2~3年を目安に裏返しを行えば新品同様の状態にすることができます。
畳床や畳表は既存のものを使用しますが、畳縁は新しいものに交換します。また畳は両面使えますが、裏返しが行えるのは1度だけです。
ただし、畳が日焼けしている、大きなシミや傷みがある、畳替えから5年以上経過している場合などは裏返しの実施が難しいのでおすすめできません。あわせて畳表やい草を束ねている縦糸が劣化により切れてしまう場合も裏返しができませんので注意しましょう。
表替え
表替えとは、畳表と畳縁を新しいものに交換する手法です。
表面のい草が新品に交換されるので、爽やかな香りが部屋いっぱいに広がり、空気の循環効率も高まるので気持ち良く過ごすことができます。
新品の畳は裏側も含め7~8年ほど経過すると、表面の劣化により擦り切れてササクレになるほか、全体的に黒ずんだ汚れが目立ってきます。
表替えを行う時期は、前回の裏返しをしてから5年程度を目安とします。衣類などに畳表のかすが付くようになったり、汚れが目立ってきたりしたら交換しましょう。
ただし、表替えでは畳床は交換せず既存のものを使用するため、踏み心地の変化はほとんど見られません。
そのため「踏んだ時にへこんでしまう」「畳全体がへたってきた」などの問題は解消されません。
またカビや大きなシミ、腐っているなど畳床の状態によっては表替えができなく、新しい畳への交換が必要となります。
新調(新畳)
新調(新畳)とは、畳床の再利用が難しくなった際に古い畳を処分し、新しい畳と交換することです。
多くのケースは裏返し、表替えが経過した後に新調となります。
交換するタイミングは10年~15年程が目安になりますが、日当たりや環境、使用頻度や家族構成などによっても異なります。
ただし、畳を踏むとやわらかい感触がある、補修できないほどの穴や傷がある、液体類が奥まで染み込んでいる、ペットの排泄物の臭いが取れない等の現象があれば、その都度新調を行う必要があります。
また、カビを放って置くと衛生面や健康面にも悪影響を及ぼす可能性があるため、早急に新調することをおすすめします。
張替えポイント
こんな症状がでたら張替えよう

- 畳を歩いた時にへこみを感じる
- 畳と畳の間に隙間がある
- カビなどのニオイがとれない
- 汚れやすり傷が目立つ
- 色あせや畳床が腐っている
- 畳が床鳴りする
- 変色や色ムラが激しい
張替えるタイミングとは
- 部屋の模様替えをしたいと考えている
- 大切な行事や来客の予定がある
- 部屋を一新してリフレッシュしたい
- ライフスタイルや家族構成の変化
- 現在の畳の機能などに不満をもっている
- 他の箇所をリフォームする(建具を入れ替えるなど)
畳のプチリフォーム
畳でイメージチェンジや快適さをプラス
近年、灰色や茶色などに染められたカラー畳が注目されています。
畳張り替えのリフォームを行う際、カラー畳を選ぶことで部屋のイメージをガラリと変えることが可能です。正方形の半畳を何色か組み合わせて敷き詰めた場合、モダンな雰囲気の和室に様変わりし、縁がない畳を選べば部屋を広く見せることも可能です。
また畳縁の色柄も、現在ではさまざまな柄の中から選ぶ事ができます。畳縁は、新調はもちろん、裏返しや表返しの際に必ず交換する為、こだわりの縁を選ぶことでさまざまな和室の雰囲気を楽しむこともできます。
床暖房用の畳を使用する
床暖房といえばフローリングのイメージですが、和室でも床暖房用の畳を用いれば使用することが可能です。床暖房用の畳は厚さ12~15mm程度と薄く、強度や熱効率に優れた材料で作られています。
畳だと直接腰を下ろすので、ソファなどに腰掛けるフローリング以上に床暖房の良さを実感できます。畳張替えのタイミングに床暖房を設置することで、より快適な部屋にグレードアップできるでしょう。