
リフォームポイント
トイレの床の選び方
公開日:2018年12月06日

家の中で最も汚れやすく、そして掃除のしにくいトイレ。床が汚れてしまったので張り替えたい、さらに、せっかく張り替えるなら少しオシャレにしたい、と考える方も多いのではないでしょうか。そこで今回はトイレの床に使われる主な床材の種類とその特徴を紹介し、トイレの床を選ぶ際にはどのようなことに着目すれば良いかを見ていきたいと思います。
床材の種類と特長
トイレの床に主に使われる床材は以下の3つになります。
- クッションフロア
- フローリング
- タイル
次にそれぞれの床材について見ていきましょう。
クッションフロア
最もトイレの床材として使われているのが、クッションフロアです。
ビニール素材でできており、水を弾くため水周りの床には適していると言えます。また、1枚が幅180cmほどと大きいのでトイレ一面、一枚綴りで
貼ることができるので、つなぎ目もなく汚れが溜まりにくく、拭き掃除ができるため清掃性も高いものとなっています。そして、張るのも専用のノリを使って張るため、あまり時間がかからずに張り替えることができます。
トイレの床としてはメリットの多いクッションフロアですが、一方デメリットとして、安っぽく見えることと、ビニール素材のため臭いが滲みやすいことが挙げられます。また、デザインによって汚れが溜まりやすいものもあるので、デザインだけでなく清掃性も考慮して選ぶ必要があります。
フローリング
築年数の高い住宅によく見られるのがフローリングです。
フローリングはリビングなどに使われることが多く、それをトイレにも使うことにより、一体的な雰囲気を作ることができます。しかし、フローリングは木でできているため水にとても弱く、溝がありお掃除も大変なため、あまり水周りに適した材料ではありません。
ただし、最近では表面を加工し、水周りにも対応できるような商品も出てきています。また、クッションフロアと比べると木のぬくもりや高級感を感じられるといったメリットもあるため、好んで床材に選ぶ方も少なくありません。
タイル
こちらも築年数の高い住宅によく見られます。特に、和式のトイレが多く普及していた時代に作られた住宅はタイルを使っていることが多いです。
タイルは素材自体が硬く水にも強いので、掃除の時にはゴシゴシとブラシを用いて掃除ができたりと清掃性が高いのが特徴です。しかし、タイルには目地があり、そこに汚れやカビが生えやすいことや、掃除に水を使うと乾きにくく、かえって不衛生になってしまうといったデメリットがあります。また、素材が硬い分割れてしまう可能性もあり、割れてしまったとしても簡単に張り替えることができないので、長い期間で考えると不便ということで、最近ではあまり使われなくなってきています。
張替えの方法と費用
次に張り替えの際の費用について見ていきたいと思います。今回はリフォームでよく行われる以下の工事について紹介します。
クッションフロアの張り替え
工事費用の相場…約1万5千円〜2万5千円(材料費込み)
元々がクッションフロアの場合、張り替えた場合もクッションフロアを選択される方が多いです。クッションフロアの張り替えは工事自体も簡単ですぐに終わるので工事費も安価となります。また、最近ではホームセンターで材料が売っているので、自分で張り替えを検討する方も増えてきています。
フローリングの張替え
工事費用の相場…約5万円〜10万円(材料費込み)
フローリングを張り替える多くの場合、今のフローリングを解体して新しいフローリングを張り直す必要があります。そのため工事は大掛かりになり、掛かってくる費用も高くなります。フローリングを選ぶ理由が木目調が良いという理由だけの場合、木目調のクッションフロアを選ぶことをオススメします。
また、最近では耐水性の高いものや、清掃性の良いものなど、機能の付いたフローリングも出ています。その分費用はかかりますが、あくまでもフローリングの張り替えを検討するのであれば、そういった商品を選ぶのもいいかもしれません。
フローリングからクッションフロアへ張り替え
フローリングを解体してクッションフロアにする場合…約5万〜8万円
フローリングの上にクッションフロアを上貼りする場合…約2万〜3万円
フローリングからクッションフロアへ張り替える方法は、二つあります。
1つ目は既存のフローリングを解体し、新しい下地を組み、その上にクッションフロアを貼る方法です。こちらの場合、仕上がりが綺麗なため、見た目を重視する場合、こちらの工事がオススメです。
そして2つ目は既存のフローリングの上にクッションフロアを上貼りする方法です。工事自体も簡単で短時間で終了するのが利点ですが、時間が経つとフローリングの目地の部分がクッションフロアに浮き出てきてしまうのが欠点です。自分の優先順位と予算によって工事方法を検討する必要があります。
また、トイレの床と入り口のドアの下枠との間に段差がある場合、既存のフローリングの上に薄い合板を上貼りし、そこにクッションフロアを貼るといった方法もありますので、専門業者に相談してみるのもいいかもしれません。
床材を変える際の注意点
表面の床材を変えるだけなら簡単と思われがちですが、注意しなければならないことがいくつかあります。最も気をつけなければならないのが、既存の床が腐ってしまっていないかということです。トイレという水が使われる場所なので気づかないうちに水漏れしていて、表面には現れてなくても腐っていたというケースがあります。また、水漏れはしていなくても、トイレは一日に何度も使われる場所なので経年劣化によって床が傷んでしまっている場合もあります。
そして、床材の種類を変える際に気をつけたいのが建具との取り合いです。床材を変えることによって床の高さが変わってしまうとドアが開かないことが稀にあります。そのため、床材を変える際には建具との取り合いがどうなっているのか確認し、できれば専門業者に一度見てもらうことをオススメします。
雰囲気別、オススメの床の柄
トイレは他の部屋から独立しているため、自分の好みの空間にしやすい場所です。そこでここでは張り替えのしやすいクッションフロアで雰囲気にあった床の柄を紹介したいと思います。
温かい、ナチュラルな雰囲気なら木目調
ナチュラルな雰囲気を目指すなら、木目調がオススメです。また、色は濃いものではなく、ベージュくらいの色合いが一番温かみを感じる空間になります。床がベージュ系の色であれば、壁紙はなんでも合わせることができるので全体的に柄を選ぶことを楽しめます。また、床の色が明るいと汚れが見えるので、お掃除しようという気が起きるでしょう。
高級感のある、スタイリッシュな雰囲気なら石目調
スタイリッシュな雰囲気を目指すなら、石目調がオススメです。ホテルなどでも使われることの多い大理石や、タイル調のものは表面に光沢があったりと、高級感を演出してくれます。また、色は白や黒といったはっきりとした色を選ぶとより高級感のある空間にすることができます。
ちょっとおしゃれな、アンティークな雰囲気なら柄入り
トイレだから少し遊んでみたい、アンティークな空間にしたいという方には柄の入ったクッションフロアがオススメです。最近ではアンティーク調の柄も出てきていますし、テラコッタタイルの柄を選んだりすれば、簡単にトイレが少しおしゃれな空間になります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。一概にトイレの床といっても選択肢が多くあることが分かって頂けたと思います。張り替えのしやすさや清掃性の高さ、そして雰囲気、自分の好みにあった床材を選ぶとトイレが居心地の良い空間になるかもしれませんね。ぜひトイレのリフォームの際にでも張り替えを検討してみてはいかがでしょうか。