
リフォームポイント
バルコニーの種類とルーフバルコニーを設ける際の注意点
公開日:2019年05月21日
バルコニーの種類とその特徴
バルコニーにはタイプによって様々な呼び名があります。その中でも主な種類について説明します。
ワイドバルコニー
ワイルドバルコニーは奥行の長さに特徴があります。
一般的なバルコニーでは、奥行は1.5m程とされていますが、ワイルドバルコニーは2mまで広がっています。広さがあるので、洗濯物の間隔をあけ干すことができ、乾きやすいというメリットや、プランターを設置して庭でなくてもガーデニングが楽しめる等の特徴があります。
両面バルコニー
両面バルコニーは、バルコニーそのものの機能というよりは設置の仕方による名称です。例えば東西や南北等、正反対となる2箇所に設置します。東と北のような、2箇所にあっても対面していない場合は両面バルコニーではありません。複数のバルコニーを相対する場所に設置することで、通風や採光が確保しやすくなるというメリットがあります。
後付けバルコニー
後付けバルコニーとは、文字通り後から取り付けるバルコニーの事です。独立した構造をしており、2階窓等に建物の工事とは別に施工します。2階窓等の接触部分のみでは不安定であるため、接触していない部分に関しては、地面まで足が取り付けられることが多いです。また、材質は鉄骨を用いていることが多いが、比較的軽量になっています。
スカイバルコニー
スカイバルコニーとは、簡潔に言うと屋上のことです。建物の屋根が斜めではなく陸屋根、つまりマンション等で見られるように平らになっており、そこをバルコニーとして活用しています。
サービスバルコニー
サービスバルコニーは、他のバルコニーと比べると面積が小さい種類です。サブバルコニーとも呼ばれ、キッチン脇等に設置されます。反対に、面積の広い通常のバルコニーはメインバルコニーと呼ばれ、メインとサブを両方設置する家庭もあります。メインがあることや、比較的小さい等、曖昧な判断基準しか存在しない為、明確にこれがサービスバルコニーであるという決まりはありません。
基本的な設置目的は、キッチンの採光や通風の能率を上げるほか、ゴミなどの一時的な保管が主です。
ルーフバルコニー
ルーフバルコニーは、主にマンション等の集合住宅に設置されています。建物の屋根部分をバルコニーとして活用する点において、スカイバルコニーと似ていますが、更に上層階が存在するという点で異なります。通常のバルコニーよりも広い面積が特徴です。
ルーフバルコニーとバルコニーの違い

ルーフバルコニーは、通常のバルコニーとは何が違うのでしょうか。 バルコニーは、建物に張り出して設置された、手すり付きの屋外スペースのことを指します。一方で、ルーフバルコニーとは階下の屋根部分を利用したバルコニーのことを言い、通常のバルコニーよりも面積が広いのが特徴です。面積が広いことで、開放感や日当たりに優れているだけでなく、ガーデニングやちょっとしたお茶会ができるなど、活用の仕方もさまざまあります。
また、ルーフバルコニーのほとんどは、マンション等の集合住宅で主に設置されていますが、マンションでは共用部分にあたるため使用には基本的なルールが定められ、使用料もかかることが多いです。
もちろん、戸建てでも造ることは可能ですが、プライベートな部分が周辺の住宅から丸見えになってしまう可能性があるため、配慮が必要かもしれません。
ルーフバルコニーのメリット
ルーフバルコニーはその広さが最大のメリットです。
庭の無い家にとってはその代わりも果たし、子供の遊び場として遊具を設置したりすることができます。一戸建ての家であれば、携帯コンロや鉄板を持ち込んでバーベキューを楽しむことも可能です。
また、ちょっとした家庭菜園や、テーブルや椅子を用意してお茶を楽しむスペース、日光浴や読書など家族はもちろん、ひとりだけでも楽しむことができます。さらに洗濯物も多いと干す間隔も狭くなり乾きにくくなりますが、ルーフバルコニーは広いため間隔を開けてきちんと乾かせるなど、生活にゆとりをもたせることができることもメリットです。
さらに、ルーフバルコニーと接している部屋の床と同じか、或いは似た色のタイルを敷き詰めて、室内との繋がりをもたせることで一体感も生まれ、より広さを感じることができます。このタイルの種類も豊富で簡単に手に入るため、バルコニー自体のアレンジもしやすいこともメリットでしょう。
ルーフバルコニーをリフォームで新たに設置する際の注意点
雨漏りに気をつける

戸建て住宅でもルーフバルコニーを新たに設けることは可能ですがその際、しっかりとした防水対策が必要となってきます。ルーフバルコニーのコンクリート部分には基本、防水処理をします。この防水処理の工事に問題があると雨漏りなどの原因になります。しかし、工事が原因だけとは限らず雨漏りのリスクは高いとされています。雨漏りが起こってからでは修繕費などコストも高くなるため、こまめに点検し確認することが大事です。
また、排水口にゴミやほこり、枯葉などが詰まる水はけが悪くなりその他の部分の腐食の原因ともなりかねますので定期的に手入れをしましょう。
ルーフバルコニーまでの階段の増設
戸建ての場合、ルーフバルコニーに出る、上がるためには、「上階の窓から出る」「階段を掛ける」の方法があります。
階段を掛ける場合、ルーフバルコニーまでの階段をどこに設置するのかが問題となってきます。階段の設置方法には、大きく分けて建物の中に設置する内階段、建物の外部に設置する外階段、簡易的な外階段の3つが考えられます。
床面積にゆとりがある場合は内階段、ゆとりがない場合は外階段を設置することとなります。どちらも物を運んだりするには便利ですが、外階段は外観のバランスに大きく影響しコストもかかります。簡易的な外階段ははしごなどを設けるため、コストは低いですが安定感に不安があるでしょう。
このようにルーフバルコニーを新設する場合は、同時に階段の増設も考える必要があります。
マンションでのルーフバルコニー使用時の注意点
マンションの管理規約によって制限されている場合がある
ルーフバルコニーの使用に関して、マンションではさまざまなルールが決められていることが多いです。基本は管理規約などに記載しており、マンションによって内容は異なりますので、先に確認しておくと良いでしょう。
多くの集合住宅で共通しているルールとしては、何かを設置したい場合も簡単に取り外せる物である事、非常梯子のような緊急時の避難経路を塞がない事、重いものは乗せない事、排水口を塞ぐ等して排水の邪魔をしない事、火器の使用は厳禁といった事が挙げられます。
使用料がかることがある
マンションのルーフバルコニーは「共有部分」ですが、住人の誰もが使用できるという事ではなく、その部屋の住居者のみ使用できるという「専用使用部分」となっています。
そのため、管理費とは別に使用料がかかるケースが一般的です。マンションによって金額等決められていますので管理規約をよく確かめましょう。
階下の住人に配慮を
ルーフバルコニーがある場合、階下の住居の屋根の上を利用しているため、下の住人には当然配慮が必要です。
広い面積があるからといって、走り回ったりすると下の住人には騒音となりトラブルのもとになる可能性もあります。また、定期的に排水口のところに枯れ葉やゴミが溜まっていないかなど、メンテナンスを怠ったりすると雨漏りなどの原因にもなりかねません。迷惑を掛けないようにすることもマナーとして常に認識しておくべきでしょう。