
基礎知識
ベランダとバルコニーの違いとマンションでの取り扱い方
公開日:2019年05月22日
ベランダとバルコニーの違い
ベランダとは?
ベランダとは、建物の外に張り出して設置してある屋外スペースのことで、屋根があるのが特徴です。
部屋とは主に大きな窓やドアなどで仕切られており、人が歩ける程のスペースがあります。一般的には、洗濯物を干すスペースとして利用され、屋根があることで急な雨でも洗濯物が濡れずに済むというメリットがあります。
マンションなどの集合住宅のベランダでは、隣の部屋との境界に薄い板で仕切られているケースが多く、災害時にはこの薄い板を破ることで避難通路にもなります。
バルコニーとの違いは分かりにくく、ほぼ同じ意味で使われていることもありますが、一番の見分け方は屋根があるかないかです。
バルコニーとは?
バルコニーは、ベランダの屋根がないタイプ、と考えていただけると分かりやすいと思います。
屋根がない分、広めのスペースが確保されていることが多いです。マンションなどの賃貸住宅などではベランダよりもバルコニーのほうがお洒落な印象を受けるため、屋根があっても広めのスペースであればバルコニーと表記されていることがあります。
下の階の屋根部分を利用した、通常のバルコニーより広いタイプをルーフバルコニーと言います。洗濯物を干すことはもちろん、鉢植えを並べてお洒落なガーデン風に演出するなど、使い方次第で生活を楽しくすることができます。
ちなみに、バルコニーは、建築基準法により手すりを設置する義務があります。
テラスとの違い
テラスとは、ダイニングやリビングの延長のように作られた屋外のスペースのことで、戸建ての1階や集合住宅の1階にしかないのが特徴です。ベランダとバルコニーが主に2階以上のスペースを指すことが多いのに対し、テラスは2階以上では使われません。但し建物の屋上に設置された広いスペースを屋上テラスと呼ぶこともあります。
テラスは、比較的広いスペースが確保されており、テーブルや椅子を並べて食事するなど、生活空間の一部として使える場所でもあります。また、地面よりも高いことも特徴であるため庭とは区別され、床面はコンクリートやタイルなどでデザインされていることが多いです。最近流行のウッドデッキもテラスの一種です。
バルコニーやベランダはそこから外には出られませんが、テラスは屋内から庭へと、外に出られるのも大きな違いです。
手軽に行えるマンションのベランダ・バルコニーのリフォーム
ウッドデッキ等のパネルを敷くという方法はマンションでも手軽に行えます。 無機質のコンクリートをウッドデッキやタイルなどを敷き詰めることで、落ち着きのある空間になります。リビングと繋がっている場合は、リビングと床との色を合わせることで一体感が生まれ、広く感じさせてくれる効果もあります。
室内にいながら外の遊び場ができ、小さいお子様やペットがいる家庭では最適でしょう。
デッキパネル等を敷く時の注意点
マンションでウッドデッキやタイルなど敷く際は、排水口を塞がないように配置します。排水口を塞ぐと水がたまり腐食の原因にもなるため、掃除ができるような配置に注意します。
また、マンションではベランダやバルコニーが非常時には避難経路となるため、その経路や避難ハッチを塞ぐような配置はしてはいけません。その他にも、管理規約に定められたルールがあることが多いので確認してから設置しましょう。マンションによってはパネルを設置すること自体、禁止しているところもありますので注意が必要です。
マンションのベランダ・バルコニー使用時の注意点
マンションのベランダやバルコニーを使用する場合、まず確認して頂きたいのがマンションの管理規約です。そこに禁止事項などが記載されていますので、きちんと使用方法を理解した上で、リフォーム等も行うようにしましょう。
共有部分であり、決まりがある
まず前提として、マンションにあるベランダやバルコニーは、部屋の所有者の専有部分ではなく、マンション全体の共有部分であることを忘れてはいけません。自分だけのものだと思ってリフォームをすると、思わぬところで規約違反にされる事もありますので注意が必要です。
禁止されている例
マンションで禁止事項になっている事例としては、火器の持ち込み禁止、ペットのベランダ放置、生ゴミの放置、多人数でのパーティ、掃除等があります。
バーベキューや鍋などをベランダ・バルコニーで行ってはいけませんし、土足だからといってペットを出すことも禁止しているところもあります。
清掃に関しては許可されそうなイメージではありますが、掃除することによって出たゴミを階下に流してしまう可能性がある為に難しいことがあります。
しかしこれらは、事例であって全てが禁止というわけではなく、マンションによって異なります。
布団も干せない!?

分譲マンションの場合、ベランダでの布団や洗濯物の乾燥を認めていない所も存在します。ベランダの手すり部分に布団を干すといった光景はよく見かけられますが、実際は規約に反しているかもしれません。その理由は、マンション全体の景観を損ねる為であったり、干している布団が階下に落ちてその部屋の住人に迷惑をかけたりすることがあるからです。