和室リフォームのノウハウ

照明

和室の照明の選び方

和室リフォームの際、天井や壁、畳と共に照明も重要な部分でもあり、選び方次第で部屋の雰囲気も変わってきます。
純和風にするかモダンな感じにするか、寝室として使うか居間として使うかなど、和室をどのような方向性にデザインするかによって、照明の種類なども変える必要があります。また照明器具がそれぞれもつ特性を把握し、適した照明を選ぶことでよりよい和室空間を演出する事ができます。

和室は様々な照明で楽しむことができる

照明にもいろいろなタイプがありますが、洋風と違い、和風の方が様々な照明を選択して楽しむ事ができます。

例えば、ペンダントタイプの吊り下げ照明は竹や和紙、或いはそれを模した照明カバーなどをすることで、柔らかく温かみのある明りを出すことができ、純和風の和室によく合います。

居間として使う場合や少しモダンにしたい場合は、シーリングライトがおすすめです。最近では和室にあったデザインも多くなってきており、スッキリした印象に見せたいという時に適しています。

また、和室の照明にシャンデリアを合わせてみても良いでしょう。一見、相性が良くないように思えますが、選び方次第で和室が鮮やかになり上品な印象に演出できます。

照明の高さに注目

和室の照明の多くはペンダントライトが多く選ばれていますが、その高さにも注意しましょう。照明の高さによっても雰囲気や居心地の良さが変わってきます。

通常、洋室の場合はソファなどのイスに座った生活になりますが、和室は畳の上に座ったり、寝転がったりする為、洋室より目線が40cm程下がります。和室の天井が低い設計であることも、飾り物を下に配置するのも低くなった目線に合わせているからです。
そのためペンダントライトは高さを調節できるようなものを選び、洋室などより低めの位置に吊り下げることで、落ち着き感が生まれ、インテリアとしても活躍します。

デザイン性に優れたライトなら、さらに照明の高さを下げて空間のオブジェとした役割を持たせるのもアクセントになります。

天井と照明の関係

照明を選ぶ際、天井の形態を頭に入れずデザインだけで選んでしまうと、取り付けることができない場合がありますので注意が必要です。天井の形態も把握し、取り付けられる照明器具の中から選びましょう。

平天井 どのタイプの照明でも設置が可能な、突起がなく平らな天井です。スッキリと見せるならシーリング、空間をつくるにはペンダントタイプが合います。
格子天井 シーリングライトは設置できない場合が多いため、ペンダントライトが良いでしょう。
竿縁天井 安定が得られない天井のため、ペンダントライトが向いています。シーリングをつけたい場合は、専用のアダプタを取り付ける必要があります。
船底天井 天井が斜めになっているため、フラットなシーリングライトは取り付けられません。ペンダントライトが適しており、その中でも丸みを帯びた物や円錐形の形が良いでしょう。
片流れ天井 部屋の天井面のどちらかが高く、どちらかが低いという天井です。傾斜天井にも使用できる照明であれば取り付けは可能ですが種類が限定されます。
段差のある天井 段差のある部分には取り付けできません。直に付けるタイプではなく、吊り下げるタイプの照明を選びましょう。

モダンな和室にするための照明

シーリングライトを使った場合

リビングルームなどの洋間は一般的にフラットな天井が多いので、リビングに合わせた和モダンな部屋なら、フラットでスリムなシーリングライトを使うと調和が取れ、違和感無く和モダンの雰囲気がある部屋にできます。単独の和室でも和洋折衷的な雰囲気を作ることができます。

ペンダントライトを使った場合

天井を選ばないため自由な設計で和モダンな和室にも合い、リビングとの統一感も損ねる事はありません。純和風の壁からモダンな壁に替えるなどして部屋自体を洋風に変えた場合、逆に丸い提灯タイプや、セードの部分に和紙などの素材を用いた縦長の和風ペンダントライトなど、和風を意識したものにすれば、和モダンとしてバランスのとれた空間となります。

大胆に、シンプルなデザインのシャンデリアにしてしまうというのも一つの手で、大正ロマンを感じさせる雰囲気を演出できます。

間接照明を使った場合

他にも間接照明などで和モダンを演出するのも良いでしょう。間接照明にはブラケットライトなどを使えば、落ち着いた明りで和との調和もとれます。押入れを吊押入れにして、その下部にスタンドライトを置くなどし、柔らかな間接照明にすると、和モダンなテイストと共に奥行きも感じられます。