窓・サッシ交換のノウハウ

費用相場

窓・サッシ交換リフォームの費用相場

普段の生活で当たり前のように存在し使われている窓。窓といっても様々な大きさや機能を持ったものがあり、その用途は様々です。窓は通風や採光、時には眺望のために設けられ、私たちが快適に暮らす上で大きな役割を担っています。そんな窓をリフォームすることでさらに快適な空間を作ることが可能です。

今回はそんな窓をリフォームする方法とその費用相場、目的に応じた工事の方法などをご紹介していきます。

窓・サッシ交換リフォームの方法

窓・サッシのリフォームは大きく3つに分類されます。

ガラス交換

窓枠やサッシは既存のままに、内部のガラスのみ交換する方法です。元々のガラスが薄い場合、厚いガラスへの交換や、真空ガラスへの交換によって断熱効果の工場やや結露防止が期待できます。

サッシ交換

サッシを交換する方法は2つあります。

カバー工法

リフォームでは主流の方法で、既存の窓のサッシ枠はそのままで、その上から被せて新しい窓のサッシ枠を取り付ける方法です。周辺の壁を傷つけずに工事できるため、その他の付帯工事は発生せず、工事費用が比較的安く済みます。

サッシ枠ごと交換

サイズを変更する場合などはサッシ枠ごと交換する必要があります。サイズを変更する際には窓周辺の壁の工事も発生してくるため、工事費用は高くなります。

二重サッシの取り付け

既存の窓の内側にもう一枚窓を取り付ける方法です。比較的簡単に工事でき、結露防止や断熱効果、防音効果が期待できます。ただ、基本的には、引き違い窓のみに取り付けが可能です。

窓ガラスの種類

住宅に主に用いられるガラスの種類は4種類あります。

単板ガラス

フロートガラスとも呼ばれている、一般的な透明ガラスです。住宅では主に3mmと5mmの厚さのものが使用されています。このガラスを加工したもので、型ガラス(不透明ガラス)があり、浴室やトイレなどあまり人に見られたくない場所などで使用されます。

複層ガラス

スペーサーと呼ばれる部材で、ガラスを2枚、もしくは3枚用いて複層にしたガラスの総称です。ガラスの間に空気層を持たせることで、単板ガラスより高い断熱性能を持っています。

最近では、2枚のガラスの間を真空状態にした、真空ガラスという商品も出てきています。こちらも原理は複層ガラスと同様ですが、一般的に複層ガラスが厚み12mmなのに比べて8mm前後と薄く、単板ガラスからでも簡単にガラス交換することができます。

遮熱ガラス

複層ガラスの室内側のガラスにLow-Eガラスという遮熱性能を持ったガラスを用いたガラスです。夏場は日射を遮り、冬場は室内の暖房熱を逃さないため、冷暖房効果を高めることができます。

防犯ガラス

2枚以上の透明ガラスの間に柔軟で強靭なフィルムを挟んで圧着させたガラスです。突き破るのに時間がかかる他、ガラスが割れても飛散しないため防犯性に優れています。

窓・サッシ交換リフォームの費用相場

それでは、窓・サッシ交換リフォームの費用相場をご紹介します。

窓・サッシ交換リフォームの費用は窓の大きさ、そして、これまでご紹介してきた交換の方法やガラスの種類によって大きく変わります。今回は木造の戸建ての住宅の居室で用いられることの多い幅160cm高さ120cmの大きさの窓を基準に、工事別でリフォームにかかる費用をまとめました。

ガラス交換の工事費用の相場

単板ガラス 複層ガラス 遮熱ガラス 防犯ガラス
40,000〜50,000円 60,000~80,000円 100,000~120,000円 50,000~80,000円

サッシ交換の工事費用の相場

単板ガラス 複層ガラス 遮熱ガラス 防犯ガラス
カバー工法 140,000~160,000円 150,000~180,000円 180,000~200,000円 150,000~180,000円
サイズ変更 250,000円~ 250,000円~ 280,000円~ 250,000円~

二重サッシ取付の工事費用の相場

単板ガラス 複層ガラス 遮熱ガラス
60,000~80,000円 100,000~120,000円 80,000~100,000円

その他の工事の費用相場

シャッター取付 面格子取付 網戸取付
80,000円 50,000円 30,000円

※サッシ交換はサッシを含めての交換費用です。
※記載の費用は商品費及び施工費を含めた金額です。
※窓のサイズによって金額は変動します。

どの方法の工事でも単板ガラスが一番費用が安く、機能性の高い遮熱ガラスは商品自体の単価が高いため、工事費用も高くなります。窓のサイズを変更する場合は、窓の工事の他に周辺の壁の補修も工事をする必要があるため、工事費用は高い印象です。予算と求める機能によって工事の方法とガラスの種類を選ぶと良いでしょう。

目的別に見る、窓・サッシリフォーム

窓をリフォームすることで、住空間の悩みが解消するケースも多くあります。

こちらでは、リフォームする目的から、どのような窓・サッシのリフォームがオススメかご紹介します。

結露やカビを防止したい >> 2重サッシの取付、サッシ交換

結露は、外気と室内の空気の温度差によって生じます。そのため、2重サッシを取り付け、室内と窓の間に空気層を作ってあげることで結露防止に繋がります。

カビは結露が原因でできるものなので、結露を防げればカビの抑制にも繋がります。また、既存のサッシがアルミ製であれば、樹脂製のものに交換をすることもオススメです。樹脂製であれば熱を通しにくいため、結露は発生しにくくなります。

断熱性を高めたい >> ガラス交換、2重サッシ取付、サッシのサイズ変更

夏が暑い、冬が寒いといった悩みは住宅ではつきものです。この悩みは断熱性能を高めることで解消されます。

現在の窓ガラスが単板ガラスで厚みの薄いものであれば、厚みのあるものや真空ガラスなどに交換することで断熱性能を高めることが可能ですし、2重サッシを設けて、既存の窓との間に空気層を作ることもオススメです。また、空気の熱は窓が大きければ大きいほど逃げていくので、窓のサイズを小さくしてしまうことで、熱が逃げていくのを防ぐこともできます。

防音性を高めたい >> ガラス交換、2重サッシ取付

防音性を高めたい場合は、防音ガラスに交換するか、2重サッシを取り付けることがオススメです。既存の単板ガラスを防音ガラスに交換するだけでも大分効果は期待できます。

窓・サッシリフォームにおける注意点

住空間を快適にしてくれる窓・サッシのリフォームですが、工事をする際にはいくつかの注意点があります。

そもそも工事が可能か

戸建ての住宅であれば、金額をかければ交換が不可能という場合は少ないです。しかし、マンションの場合、既存の窓の周りが何でできているか、マンションの規約で工事はして良いのかなど、場合によっては工事が難しい場合もあります。

工事内容が適切か

上記で説明したように、求める目的によってオススメの工事方法は異なります。せっかく金額をかけて工事しても、あまり求める効果がなかったということがないように、不安点などあれば工事業者に聞くようにしましょう。

使い勝手が悪くなる可能性

断熱性の向上や防音性の向上など、様々なプラスをもたらしてくれる2重サッシですが、窓を開ける動作が2回になるという欠点があります。よく開け閉めする窓に2重サッシを取り付けるとその動作が煩わしく感じてしまうかもしれませんので、事前に検討しておきましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。窓やサッシをリフォームすることで様々なプラスがあることが分かっていただけたかと思います。現在お住いのお家で、断熱性や騒音などで悩まれている方は、ぜひ窓やサッシのリフォームを検討してみてはいかがでしょうか。