窓ガラスの種類

フロートガラス

フロートガラスは別名「透明ガラス」「単板ガラス」とも呼ばれており、一般的なガラスとして窓や鏡などに多く使用されています。
フロートと呼ばれるガラス製法で作られており、平面に歪みがなくクリアな視界と優れた採光性が特徴です。

網入りガラス

網入りガラスとは、中に金属製の網が封入されているガラスです。炎に強く、割れた際に硝子片が飛び散るのを防ぐ効果がありますが、防犯性能はありません。マンションやビル等で多く用いられ、透明なものから曇り加工が施されたもの、網の模様によって種類も様々です。

すり板ガラス

すり板ガラスは、フロート板の片面に金剛砂などですり状の加工を施した半透明なガラスです。表面に細かい傷がついているのが特徴です。柔らかい光を取り込みながらも、視線を遮ります。

型板ガラス

型板ガラスとはガラスの片面に型模様をつけて、不透明なガラスに仕上げたものです。表面はザラザラとしており、透明なガラスと同量の採光性があるので北向きの窓に多く採用されています。また、プライバシーが気になるが光も通したいという場所であるトイレ、浴室や部屋の間仕切りなどにも使われます。

ペアガラス（複層ガラス）

ペアガラスは、2～3枚のガラスを重ね、その間に空気層をいれた構造でできており、複層ガラスとも呼ばれています。ガラスの間に空気の層ができることで、外からの冷気や熱が伝わりにくいことから断熱性に優れ、結露を防ぎ、省エネ効果もあります。種類には一般的なペアガラスから、合わせ方次第ではさまざまな種類があります。

Low-Eガラス

代表的なものとして、Low-Eガラスがあります。ガラスの表面に特殊な薄い金属膜をコーティングすることで熱を伝えにくくしたガラスです。太陽光を取り入れながら室内の熱を逃がさない高断熱複層ガラス、夏は暑い日差しをカットする遮熱複層ガラスがあり、いずれも快適な室温を保ちながら冷暖房費を大幅にカットすることができます。

真空ガラス

真空ガラスは、通常のペアガラスと同様2枚のガラスを重ね、間に真空層を閉じ込めたガラスです。真空層が薄く、厚さは1枚のガラスと変わらないため、現状のアルミサッシのままガラスのみ交換するだけで使用できます。一般的なガラスと比較して価格が高めですが、断熱効果や紫外線を大幅にカットしてくれる効果があることなどから、徐々に普及率は上がっています。

合わせガラス

合わせガラスとは、2枚のフロートガラスを樹脂などの中間膜を挟み、加熱・圧着したものです。
この中間膜によって、ガラスが割れても破片が飛び散ることがほとんどないため、安全性に優れているガラスだと言えます。主に自動車のフロントガラスなどに使用されています。

また中間膜には多くの性能や厚さがあり、防音ガラスや防犯ガラスにも使用されます。
防音には遮音性能がある特殊な中間膜を使用し、防犯ガラスには厚い中間膜を使用することで、衝撃に強く容易に破ることができなくなります。
さらに、デザインも選ぶ事ができ、模様や色などが施された装飾タイプのものもあります。装飾タイプは、透明度や採光量が自由に調整できるため、玄関ドアや店舗の内装などに人気です。

強化ガラス

強化ガラスは、一般的なガラス以上に強力な風圧に耐える性能を持っています。
フロートガラスに高熱を加えて均一に急速冷却する処理を施しており、高熱や衝撃に強い特性があります。
万が一割れてしまった場合、一般的なガラスだと破片が鋭利になるため危険ですが、強化ガラスだと粉々に砕けるので大怪我をする心配がありません。
このように安全性が高いため、学校や小さな子供、年配の方がいる家庭で多く利用され、安全ガラスとも言われています。
ただし、尖った道具で叩くと簡単に割れてしまうため、防犯性は劣ります。