
メンテナンス(手入れ、掃除)
ウッドデッキの塗装方法
公開日:2016年10月07日

ウッドデッキを長く使いたい、綺麗に保ちたいという場合、塗装(メンテナンス)は必須です。 そんなウッドデッキの塗装は、基本的には1~2年間隔で塗り直しを行うのが好ましいとされていますが、置かれている環境などによって塗装に適した時期は変化します。そのため、“表面に木地が見えてきたら”をひとつの塗り替えのタイミングだと考えましょう。
しかし、実際に塗り替えるまでには、塗料はもちろん、塗装のための道具の準備やいくつかの塗装工程などを知っておかなくてはなりません。知らないで行うと失敗の原因にもなりかねません。ここでは、そんな塗装方法を、手順を追ってご説明します。
またもう1点、塗装する前に知っておきたいのが塗装する時期です。塗装は十分に乾燥させることも仕上がりに大きく影響してくることから、できるだけ梅雨など雨が多く降る時期は避け、晴れの日や暖かい時期などに行うのがおすすめです。
では、まずは下地処理の方法から見てきましょう。
まずは、ウッドデッキの下地処理をしよう

ウッドデッキの表面についた汚れや埃などを雑巾やデッキブラシを使って落とします。汚れがひどい時は水洗いや高圧洗浄機を使うと効果的です。
また、表面に前回塗った塗料が残っている場合は、必ずサンドペーパーなどで塗膜を落とします。その際、研磨で落ちた粉が表面に残らないよう、ほうきなどで掃除します。
水洗いをした場合は、完全に乾かしてから次の工程に移りましょう。完全に乾いていない状態で塗ってしまうと塗装効果が薄れ、ムラなどの原因となることがあります。
●ここがポイント
掃除や研磨などの下地処理は、丁寧に綺麗に仕上げるのがポイントです。汚れが残っていたり、塗膜が完全に落ちていなかったりなどすると、仕上がりの良し悪しに大きく影響してきます。
次に、周辺の養生をしよう

ウッドデッキの下地処理をしてよく乾かしたら、次は塗料が飛んだり、余計な部分に塗装したりしないよう養生をします。ウッドデッキに近い窓や家の外壁などの他、意外と飛び散るウッドデッキの下部分などに、マスキングテープや養生シートなどを使って丁寧に貼ります。
●ここがポイント
いくら気をつけていても塗料が飛び散ることがあります。一度付いてしまうと中々落とせないこともあるので、必ず養生は行いましょう。綺麗に仕上げるためには下準備が大切です。
いよいよ塗装へ

掃除や養生の下準備が終り、よく乾かしたら、いよいよ塗装作業に入ります。 ウッドデッキに適した塗料を準備し、扱う時は必ずマスクとゴム手袋をするようにしましょう。
塗装作業でまず初めに行うのが、塗料をよく混ぜ合わせることです。缶の内部で塗料が分離していることがあり、そのまま塗ってしまうと色ムラの原因となることがあるため、よく振って均一にさせます。塗料を希釈する時も、均一にさせてから希釈します。
次に、ハケに塗料を染み込ませ、ウッドデッキの中で塗りにくい隅や繋ぎ目、隙間などを塗り始めます。 その後、広い面や目立つ面のところを均一に塗り進めていきますが、この時、木目に沿って塗ることが上手く仕上げるコツです。ハケで塗ったあとに、余分な塗料を布などで軽く拭き取ると色ムラを防ぐことができます。
これが塗装の流れですが、塗料の種類や色の具合によっては二度塗りや三度塗りをする必要があります。使用する塗料の使用方法などをよく読んでから行いましょう。
●ここがポイント
最初に広い面を塗るのが不安であれば、目立たないところで試し塗りしてから全面を塗ると失敗も減ります。また、二度塗りや三度塗りをする場合は、しっかりと前回の塗料を乾燥させてから重ね塗りするのがポイントです。まだ乾いていないうちに塗ってしまうと、乾燥しにくくなることがあります。
最後に、十分に乾燥させて完了

塗り終えた後は、十分に乾燥させます。1時間~3時間程度で乾いてくることもありますが、完全に乾燥させるまでには丸1日はみておきましょう。それまでは、塗装面を素足で歩いたり、何か物を置いたりするのは避けて下さい。丸1日乾燥させたら養生を外して完了です。
塗装に必要な道具

ウッドデッキの塗装をするためには、塗料はもちろん、塗るためのハケや下地処理をするための道具を揃える必要があります。以下が、塗装をするために必要な道具です。
- ハケ
- 雑巾(布)
- サンドペーパー
- マスク
- 塗料
- マスキングテープ
- 養生シート
- ゴム手袋または軍手
塗るための道具が必ずしもハケでなくても問題ありません。ハケは塗料が染み込みやすいためおすすめですが、コテバケやローラーを使って塗っても構いません。自分が塗りやすいと思う道具をお使いください。 また、必要に応じて、塗料の缶から塗料を移すためのハケ用受け皿、塗料を希釈するためのうすめ液なども用意しましょう。
塗料がついたハケや残ってしまった塗料の後始末はどうする?
塗料がついたハケを片付けるときは、塗料を新聞紙や布でふき取ってから、その塗料に適したペイント用うすめ液で洗います。そのまま放置しておくと固まってしまいます。数時間だけ使わない場合は、空気が触れないようにハケの部分をビニールで覆い、輪ゴムなどで留めておくと固まるのを防げます。
残ってしまった塗料は、原液のままであれば、ある程度の期間保存ができます。しっかりとフタをし、密閉して直射日光などを避けて保管してください。希釈済や、やむを得ず塗料を捨てる場合は、新聞紙などに染み込ませ、それが完全に乾いてから捨てて下さい。
必ず塗料缶に記載されている使用方法や使用上の注意点などをよく読んでから行って下さい。
まとめ
ウッドデッキの塗装は、手間と時間がかかる作業ですが、この塗装をするのとしないのとではウッドデッキの寿命に大きく関わってきます。
中でも最も大事なのが下地処理です。汚れや塗膜が残ったまま塗装してしまうと仕上がりに大きく影響し、色ムラなどが発生します。塗装する前の掃除や塗膜の剥離作業などは丁寧に行いましょう。また、十分に乾燥させることも重要です。できるだけ雨が続くような時は避け、晴れの日を選んで行うのも塗装を綺麗に仕上げるためのポイントです。
定期的に塗装をし、いつまでも美しいウッドデッキを保ってください。