
基礎知識
ウッドデッキの“天然木“と“人工木“の特徴と5つの違い
公開日:2016年10月07日
ウッドデッキの材質は、大きく天然木と人工木に分けることができます。一般的には天然木を使用したものをウッドデッキと指しますが、最近では人工的に作られたものも含まれます。
また、天然木にはハードウッドとソフトウッドの2種類があり、それぞれに特徴があります。
木ならではの風合いや質感を楽しめる天然木

天然木は、1本の木から必要な寸法を切り出しているため、継ぎ目がなく自然で美しい風合いが楽しめます。人工木に比べると高級感があり、肌触りや質感も人工木では感じられないものがあります。木材の種類にはハードウッドとソフトウッドに分けられ、その名の通り硬い木と柔らかい木でできています。2種類の木材にもそれぞれ特徴があり、費用感も異なります。
ハードウッド
ハードウッドは硬いため耐久性に優れており、屋外で使用しても20年以上はもつと言われています。高級感がある見た目や、メンテナンス不要であることが特徴です。 主な樹種としてはイペ、ウリン、イタウバ、セランガンバツなどが使用されており、価格は高めですがコストパフォーマンスなどを考えるとウッドデッキに最適です。
ソフトウッド
一方でソフトウッドは柔らかく、加工のしやすさが特徴です。ホームセンターなどで入手もしやすく価格も手頃ですが、柔らかいゆえに木そのものの耐久性がないため腐りやすく、メンテナンスが必須であることが欠点です。 主な樹種はSPF材、レッドシダー、パイン材などです。比較的、耐久性がある樹種であるヒノキ、杉などもメンテナンスをこまめに行えばある程度は長持ちしますが、ずっと使い続けていくのは困難でしょう。
安全でメンテナンスが要らない人工木

人工木とは、木粉と樹脂を混ぜ合わせた木材のことです。そのため樹脂木と呼ばれることもあります。 加工がしやすく、メンテナンスに手がかかることもありません。ハードウッドに比べると割安な価格で手に入れることができるのも利点です。
樹脂と聞くと、いかにも人工的なイメージをもつ人もいるかもしれませんが、リアルな木質感を表したものも多く見られます。デザインやカラーが豊富で、腐食や色褪せが起こりにくく、干割れやささくれも少ないのが特徴です。 気温の影響を受けて表面温度が上がりやすい欠点がありますが、そういった欠点をカバーするような工夫が施された商品も出ています。
天然木と人工木の5つの違い

天然木と人工木にはそれぞれ良さがあります。見た目やメンテナンス性、加工性、費用の視点からそれぞれの違いを紹介します。まずは一覧をご覧ください。
天然木と人工木の違いの一覧
天然木 | 人工木 | ||
---|---|---|---|
ハードウッド | ソフトウッド | ||
見た目 | - | - | |
メンテナンス性 | - | ||
加工性 | - | ||
初期費用 | - | - | |
耐久性 | - |
見た目
見た目や高級感は、天然木のほうが圧倒的に勝っています。自然の風合いや落ち着きは人工では真似できないものです。しかし長い目で見ると、一概にそうとは言い切れません。自然のものだけに、時間と共に色褪せ等が起こります。人工木は、まったく色褪せないわけではありませんが、天然木よりは見た目の明るさを長く維持することができます。
メンテナンス性
メンテナンス性は、天然木の場合、ハードウッドとソフトウッドとで大きく違います。ハードウッドはほぼメンテナンス不要ですが、ソフトウッドは腐食に弱いため、毎年のように塗装する必要があります。 人工木は、腐食や害虫の心配がなく、メンテナンスの必要はありません。
加工性
加工性についても、天然木はハードウッドとソフトウッドとで異なります。ハードウッドは硬いため加工性が良くありませんが、ソフトウッドは非常に加工しやすい材質です。人工木の加工性は、ソフトウッドには劣るものの、良好といえるでしょう。
費用
最初に購入するときの費用は、ソフトウッド、人工木、ハードウッドという順に高くなります。天然木の高級なハードウッドと人工木は、さほど変わらないこともありますが、手頃なソフトウッドと比べるとかなり割高です。
耐久性
耐久性は、1番は人工木です。メンテナンスなしで腐りません。次は、天然木のハードウッドです。最後に、天然木のソフトウッドです。ソフトウッドは、初期費用は安いですが、耐久性を考えると割高かもしれません。