ウッドデッキリフォームのノウハウ

リフォームポイント

庭にウッドデッキを後付する費用と期間

ウッドデッキ

戸建てにお住いの皆様、お庭についてはどのようにお考えですか?家を持つ前は「家族でバーベキューをしたい!」「ガーデニングをこだわりたい!」と思っていた方も、家具や内装インテリアばかりに気を使ってしまい、お庭はあまり手をつけていないという方も多いと思います。しかし、戸建に住んでいるからにはお庭にもこだわりたいものです。

今回はそんなお庭にこだわりを持った方に向けて、ウッドデッキを後付する場合のイロハを解説していきたいと思います。とは言っても、床面積が増えてしまうため、建築的な手続きが気になるという方もいるのではないでしょうか?

実はウッドデッキの後付は、屋根が増えるわけではないため増築にはならないのです。

建物に付属した屋根を計画してしまうと建築面積の増加という扱いになってしまいますが、デッキだけでは問われません。意外にもこの事実を知らない方が多く、ウッドデッキの後付を躊躇されている方もいらっしゃいます。

今回の記事ではそんなウッドデッキの種類や、それに付随するメリットデメリットを始め、施工費用や工事期間についてもご説明したいと思います。この記事を読んで、素敵な庭造りを始めてみてはいかがでしょうか?

ウッドデッキの木材の種類とそれぞれのメリットデメリット

ウッドデッキも木材

そもそもウッドデッキとはどういった物のことを言うのでしょうか。

ウッドデッキとは、お庭やバルコニーといった外部に設ける、木材等で作られた床のことを指します。テレビ番組で最近流行りの高級邸宅等には、ウッドデッキにテーブルとソファを置き、アウトリビングとしてグランピングを楽しんだり、家族水入らずでアウトドアを楽しむ場所として人気のようです。

しかし、雨ざらしとなる場所なので、高い耐水性や耐久性が求められる場所でもあります。そんなウッドデッキの知識を踏まえた上で、各種類の特徴について書いていきたいと思います。

本物の天然木

ウッドデッキに使用される木材には幾つか種類があります。樹種によって性能や金額が異なるため、計画場所や資金計画によって決定する必要があります。

ヒノキ、サイプレス等

どちらも木の種類の名前です。針葉樹で耐久性に富んでおり、家の構造柱や梁に使われることも多い樹種です。シロアリにも強いことから、内装外装ともに利用することができ、木肌には光沢のある木目が美しく、非常に長い間愛され続けています。

しかし一方で、良いというだけあってコストはかかってしまいます。耐久度は15年以上と言われているので、長い目で見るとコストは抑えられますが、初期費用がどうしても高く付きます。

薬剤注入材

薬剤注入材はリーズナブルな樹種に薬剤を注入して製作することが多いです。

緑色の木なので見ればすぐにわかります。防蟻処理の名目で薬剤を用いているため、シロアリの心配はありませんが、風合いなどはやはりあまりよくありません。

かなりローコストで作成することが出来るため、費用に限度がある場合はオススメです。ただし5〜10年程度で薬剤を再度塗布した方がいいでしょう。

樹脂製品

こちらはそもそも木材ではありませんが、木材のようなメンテナンスが必要ないことから、最近採用が増えている素材です。

上記に紹介した本物の木材は、風合いも良く、やはり本物の木にしか出せない味があるます。しかし、数年後に塗装が必要になるという点は、やはり面倒でコストがかかります。

樹脂ウッドデッキの場合は、風合いはあまり良くありませんが、プラスチッック系の樹脂を用いることで、メンテナンスをしなくても腐食をすることがありません。天然木というこだわりが無ければ、反りもなく湿気も吸わない樹脂ウッドデッキがオススメです。

DIYできる?

ウッドデッキをDIY

ウッドデッキのDIYはもちろん可能です。DIYという言葉が広く使われるようになる前から、日曜大工としてご自身でウッドデッキを造作したという方も多いのではないでしょうか?

ウッドデッキをDIYする際に重要な事は「デッキ材に何を選ぶか」「土台をどう作るか」この2点です。

まずデッキ材についてですが、こちらは前項にて紹介したような種類があります。デッキ材となる良い天然木は耐久性が高く非常に固いことが特徴です。日曜大工に用いるノコギリ程度では一枚カットするのにも一苦労です。できればホームセンターの電動カットコーナーで、前もってカットしてから家に持ち帰るようにしましょう。

次に土台です。コンクリートで基礎を打ってしまいたいところですが、基礎を作る工事というのはプロでないと中々難しいものです。オススメとしては束石の上に束柱を立てる方法です。事前に庭に穴を掘り、束石を少し埋めるように設置し、その上に土台となる束柱を立ててデッキ材を並べるという方法です。

どうしてもそれらの造作が苦手だという方は、デッキ作成キッドでDIYする方法もあります。プラモデルを作るように、あらかじめ指定の長さや場所が決められた部材を購入して、現地で組み立てるというものです。ちょうどDIYとプロへ依頼する方法の間をとったような商品となるため、初心者の方にはこちらがオススメかもしれません。

天然木と樹脂製品ごとの施工費用の相場

もっとも気になるのはやはり施工費用についてかと思います。こちらでは上記にご説明をしたデッキ材別で、おおまかな費用の相場をご説明したいと思います。

ヒノキやサイプレスなどの天然木の場合

まずヒノキやサイプレスなどの天然木を使ったウッドデッキの場合は、1㎡あたり3万円〜5万円程度の費用がかかります。

これはデッキ材の金額としては平均より高い金額です。例えば計画したいデッキの広さが、横幅3メートル奥行き3メートル+αとしておおよそ10㎡のデッキを作りたい場合は、30万円〜50万円程度の施工費用がかかるというわけです。もちろんオプションで手摺を設けたり、ステップ階段を造作したりすると、追加でさらに費用はかかるものとお考えください。

薬剤注入材の場合

次に薬剤注入材の場合は、1㎡あたり2.5万円〜5万円程度の費用がかかります。

天然木よりも少し安くなりますが、薬剤注入という加工がひと手間入っている以上、天然木と同程度の価格となる場合もあります。

樹脂製品の場合

最後に樹脂製品のウッドデッキの場合は、1㎡あたり2.5万円〜4万円程度の費用がかかります。

天然木よりも若干安い価格で設定されておりますが、こちらもメーカーによって単価が異なるため注意してください。樹脂製品のウッドデッキの中でも、より木目がリアルに表現されているような商品もあり、やはり費用もそれなりに高くなっているようです。

諸経費がかかることもお忘れなく

上記に挙げた金額は、あくまで目安となりますので、実際にお近くの外構業者さんに見積もりを取った際必ずしも同金額になるとは限りません。

また、すでにお住いのお庭を工事するという場合、窓周りに汚れ・傷がつかないよう養生をしたり、家の出入りの際に危険がないよう柵を設けたりと、形には残らないですが工事には必要となるような諸費用がかかってしまうものです。

そのような可能性を加味して、上記の金額はあくまで目安としてお考えいただければと思います。

工事の期間

ウッドデッキを造作する工程は大きく分けて3工程となります。

最初の工程は土台工事、次に大引と根太工事、最後にデッキ材を止め付ける工事となります。全体の工期は最初の土台工事の種類によって大きく異なります。

住宅の基礎と似たような、コンクリートを打ってしまうような仕様で造作する場合は、コンクリートの打設1日に加えて、乾燥と養生に一週間程度必要となります。

しかし、DIY編でもご紹介したような束を立てるような土台の場合は数日で完了します。全体の日数としては、こちらも広さによって確実なことはいえませんが10㎡(約3坪)の広さを施工するのに、コンクリート基礎の場合で2週間、束で土台を構築する場合で1週間程度の期間が必要となります。

ただし、屋外の工事は天候等の影響が受けやすいため、少し長めに工期を想定しておくことをお勧めします。

まとめ

ウッドデッキの種類や費用について、少しはお分かりいただけましたか?

戸建て住宅にお住いの方はよく分かると思いますが、掃き出し窓から外の地面を見ると、意外にも50cm〜60cmの高さがあり、出入りがしやすい状態とは言えません。

ウッドデッキがあるだけで雰囲気はもちろん、屋内と屋外の関係がより密になりお部屋を広く感じ、お庭を身近に捉えられる効果があります。

デッキを付けたいと少しでもお考えの皆様、決してお安い買い物ではありませんが、この機会に計画してみてはいかがでしょうか?