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費用相場

屋根塗装リフォームの費用相場

住宅で快適に過ごすためには欠かせない屋根。屋根の機能を保つためにもメンテナンスは必要不可欠であり、塗装工事を検討されている方も多いのではないでしょうか。しかし、実際に屋根塗装工事を検討してはいるものの、「どれくらい費用がかかるか」「いつ行うべきなのか」といった疑問も多いかと思います。

そこで今回は、屋根塗装工事にかかる費用の相場と、塗装工事を行うべき屋根の状態などをご紹介していきます。

塗料の種類と費用の相場

塗料の種類

塗装工事にかかる費用は、塗装に使う塗料によって大きく変動します。まずは、屋根塗装工事に主に使われる塗料とその特徴をご紹介します。

アクリル

アクリル樹脂を主成分とした塗料です。塗料の中で最も安価ですが、耐用年数が短いため、屋根の塗装工事では滅多に使われません。

ウレタン

ウレタン樹脂を主成分とした塗料です。アクリルと比べると耐用年数も長く、比較的安価な塗料のため、ひと昔前はよく使われていました。しかし、シリコン塗料の価格が下がってからはあまり使われなくなってきています。屋根ではあまり使われませんが、安価で耐摩耗性に優れることから、鉄の階段や手すり、雨樋などの塗装に使用されることが多いです。

シリコン

シリコン樹脂を主成分とした塗料です。アクリル、ウレタンと比べ耐用年数が長く、耐用年数と価格のバランスが良いことから、屋根塗装工事に多く使われています。カラーバリエーションが豊富なのも特徴の1つです。特に塗料を指定しなければ、業者からはこの塗料で提案されることが多いと思います。

ラジカル制御形

最近普及してきた塗料です。シリコンとフッ素の間の耐用年数で、シリコンと価格がほぼ変わらないことから、こちらで提案する業者も多くなってきています。

フッ素

フッ素樹脂を主成分とした塗料です。一般的な塗料の中では耐用年数、価格どちらも最高級な塗料です。水をはじく撥水性能を持っており、とても強固な塗膜を生成します。とにかく耐久性を重視する人にはオススメです。

無機

無機塗料とは、セラミックやケイ素などの無機物を主成分とした塗料のことです。無機物は紫外線による劣化が起こりにくい性質を持っているため、より長い耐久性を備えた塗料と言えます。しかし、塗料自体が高価であることと、職人の腕によって耐久性に差が出ることから、あまり一般的には普及していません。

塗料別の費用相場と耐用年数

上記で紹介した塗料を使用した塗装工事の1㎡あたりの費用の相場と、塗料別の耐用年数をご紹介します。

アクリル ウレタン シリコン
平米単価 1,000~1,500円 1,500~2,000円 2,000〜3,000円
耐用年数 5~7年 8〜10年 10〜15年
ラジカル制御形 フッ素 無機
平米単価 2,500~3,000円 3,500~5,000円 4,000~5,500円
耐用年数 12〜15年 15〜20年 20〜25年

耐用年数が長いほど、塗料の費用は高くなっていきます。そのため、耐用年数と費用のバランスを見て塗料を選ぶことをオススメします。

屋根塗装工事に附帯する必要な工事の費用相場

必要な附帯工事

屋根塗装工事をする際には、必ず関わってくる工事があります。どういった工事が必要なのかを以下にご紹介します。

足場組立工事

作業性の向上や安全性の配慮から、塗装工事に入る前に足場の組み立て工事が必要になります。

養生

塗装工事をした際に、塗装の不要な場所に塗料が付かないようにビニールやテープなどで養生をする必要があります。

高圧洗浄

現状の汚れが付いているとしっかりと塗装をすることができないので、塗装をする前に高圧洗浄を行います。

ケレン掛け

高圧洗浄では落としきれない苔や錆といった汚れを削り落とす作業です。

縁切り

雨が降って屋根の内側に水が入ってしまった際に、水が外に出るように屋根材が重なっている部分に隙間を作る必要があります。

附帯工事の費用相場

屋根塗装工に必要な工事の費用の相場は以下になります。

工事項目 平米単価
足場組立 600〜800円
養生 250〜400円
高圧洗浄 100〜300円
ケレン 300〜500円
縁切り 400〜500円

これらの工事も住宅の大きさに左右されますので、気をつけましょう。

屋根以外の部分の塗装費用相場

屋根塗装工事を行う際に、一緒に塗装を行った方が良い場所とその費用をご紹介します。

工事箇所 平米単価
雨樋 800〜1,200円
軒天 800〜1,200円
破風板 650〜800円

これらの工事は屋根同様、足場がないと作業できない場所なので、足場が建っている時に一緒に作業してもらうのをオススメします。

また、これらの場所は、業者によっては見積もりに含めない可能性もあるため、確認が必要です。

塗装工事を検討すべき屋根の状態

日本では多くの屋根材が使用されており、使われている屋根材によって多少の差はありますが、屋根塗装工事を行う大体の目安は約10年です。屋根は外部に一番晒される場所のため、10年も経てば何かしらの劣化の症状がみられます。

以下は、塗装を検討すべき屋根の症状です。

  • 苔が生えている
  • 屋根材の色が褪せてきている
  • ひび割れがある
  • サビ付いてきている

以上の症状がみられましたら、専門業者に確認してもらいましょう。放っておくと雨漏れなどを起こす可能性があります。

屋根塗装工事における注意点

屋根塗装工事を行う際の注意点がいくつかございます。

塗装ができない屋根がある

アスベストを使わない屋根材が開発され始めた時に出された、ニチハのパミールという屋根材が代表としてあげられます。1996年ごろに建てられた住宅はこの屋根材であることが多いですが、屋根材の浮きや剥離などが多いため、塗装はできないと言われています。

劣化が進むと塗装できなくなる場合がある

上記で屋根材の劣化の症状を紹介しましたが、これらが進むと塗装だけでは済まず、屋根材ごと交換する必要が出てきます。そのため、定期的な点検を行いましょう。

悪徳業者の存在

最近では少なくなってきましたが、リフォーム業者の悪徳商売といえば屋根と言われていたほど、屋根塗装は悪徳業者が介入しやすい工事となっています。

お見積もりの際には、1社だけでなく、複数の会社に依頼するようにしましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。屋根塗装工事に必要な工事やそれらにかかる費用をぜひ参考にしていただけたらと思います。屋根は、普段は見ることの少ない場所のため後回しにしてしまいがちですが、家の中で一番重要な場所です。定期的にメンテナンスをオススメします。