お風呂・浴室・バスリフォームのノウハウ

リフォームポイント

浴室を大きくできるって本当?

浴室

皆さんは浴室をリフォームする際どんなことを考えますか?

綺麗にしたい、清掃性をよくしたい、ジャグジーなどを付けてみたいなどの希望が多いのではないでしょうか。
しかし、一日の疲れを癒す場所であるお風呂、もう少し広ければいいな…。こんなことを考える方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。

そこで今回は最近人気のユニットバスでのリフォームの際の工事の方法を紹介していきたいと思います。

浴室を大きくする方法

戸建ての浴室を大きくする方法は主に以下の3つが考えられます。

  • 浴室を大きくする機能を持ったユニットバスにする
  • 間取りを変更する
  • 出窓を作る

それぞれについて見ていきましょう。

浴室を大きくする機能を持ったユニットバスにする

最近のユニットバスではなるべく壁を薄く作ったり、配管の場所を工夫したり、狭い空間をできるだけ広く使えるように構造が考えられた商品が多くあります。こちらの方法では大きな工事が必要ないため、比較的安くユニットバスを大きくすることが可能です。しかし、根本的なベースの空間が広くなっている訳ではないので、劇的な変化は期待できません。

間取りを変更する

こちらの方法はさらに2種類に分けられます。

外壁側に空間を増築する方法と、内側の壁を変更し浴室の空間を広くとる方法です。
増築では、根本的に空間を広くするので、自分の希望通りの空間にすることが可能です。また、他の部屋にあまり影響を与えないといったメリットもあります。
しかし、建築基準法が関係してきたり、配管設備の工事や外壁の工事など、工事内容自体が大きくなるため、それなりの費用がかかります。

一方、内側の壁を変更する方法は、上記に比べると比較的簡単かつ安価にできるのが特徴です。しかし、浴室を広くとる分、洗面所など他の空間が狭くなることがデメリットとして上げられます。

どちらの方法もメリット・デメリットがあり、また住居の環境によって工事が可能かも変わってくるため、優先順位をどうするかが重要になってきます。

出窓を作る

こちらの方法では増築などの大きな工事は必要ないため、比較的安価に工事が可能です。

出窓を作り、そこに段差として利用することで浴室を広くできます。また窓を大きくすれば採光を取り入れることができ、浴室内が明るくなる為、実際より広く見えるかつ、開放的なく空間にすることが可能です。

そしてこちらの方法は在来構法の浴室にも有効です。
段差部分をカウンターにしたりと、空間を有効活用できます。

浴室の規格サイズ

ユニットバスには規格サイズがあり、自宅の浴室の大きさに合わせてサイズを選ぶ必要があります。自分の好きな大きさを選べる訳ではないのです。しかし、最近では各メーカー様々なサイズを取り扱っているため、できるだけ自宅の浴室にあったユニットバスが選べるようになってきました。そこでここでは、一般的な浴室のサイズをいくつかご紹介できればと思います。

その前に、ユニットバスのサイズの表記の仕方を説明しましょう。

ユニットバスの寸法は奥行き×横幅で表記されます。
例えば1216というサイズは奥行き120cm、横幅160cmを意味します。
また、ここでの奥行きとは浴槽の長さ、横幅が浴槽の幅と洗い場の幅を合計した長さになります。
こちらを踏まえた上で、一般的に使われる浴室のサイズを見ていきましょう。

坪タイプ サイズ 内寸法(奥行き×横幅)
0.75坪 1216 120cm×160cm
1217 120cm×170cm
1317 130cm×170cm
1418 140cm×180cm
1坪 1616 160cm×160cm
1717 170cm×170cm
1.25坪 1618 160cm×180cm
1620 160cm×200cm
1621 160cm×210cm
1.5坪 1624 160cm×240cm
1818 180cm×180cm

主に戸建てでは1坪サイズの1616や0.75坪サイズの1216が使われ、マンションでは0.75坪サイズの1317や1418が比較的多く使われています。
また、このように坪タイプは同じでも、若干寸法が違うサイズが多く出されています。そのためサイズを選ぶ際には、同じ坪タイプの商品でも、希望のサイズのユニットバスがきちんと入るのかを事前に調査することが大事となって来ます。

浴室拡張リフォームの費用の相場

お風呂のリフォームの費用は、浴室の大きさや選んだユニットバスのグレードで大きく変わって来ます。ここでは、上記で紹介した浴室を大きくする方法それぞれに対しての費用に焦点を当てて紹介します。

まず、ユニットバスを単純に交換する費用から見ていきたいと思います。

ユニットバス交換にかかる費用としましては一坪の場合、

■ユニットバス商品費:約50万〜90万
■解体・取り付け工事費:約20万
■電気配線工事:約2万
■給排水菅工事:約5万

ここにその他養生費や経費がかかって来ますので、ユニットバスリフォームの相場は約80万から120万ほどになります。

次に浴室を大きくする方法それぞれにかかる費用を見ていきたいと思います。ユニットバス交換費用とは別にそれぞれどれぐらいかかるのかご覧ください。つまり、約80万から120万にプラスでどれぐらいかかるのかを紹介しています。

浴室を大きくする機能を持ったユニットバスにした場合

単純に商品がグレードアップしますので、商品費がプラスとなります。約5万〜10万ほどのプラスで選ぶことができます。また、それに伴って給排水菅工事が別途必要になる場合がありますので、商品費と合わせて約8万〜15万ほどユニットバス交換費用にプラスでかかってくると考えておくのが良いでしょう。

間取りを変更した場合

間取りを変更した場合、工事費が大きくプラスとなります。また、増築する場合と内部の壁の位置を変更する場合でも費用が変わってきますのでそれぞれについて見ていきましょう。

<1坪から1.25坪へ増築した場合>

■増築工事(壁の解体〜下地組、外壁の補修):約50万〜80万
■コンクリート打設工事:約3万
■給排水菅工事(大きな移動が必要な場合):約2万

<内部の壁の位置を変更した場合>

■壁の位置変更(解体〜下地組):約15万〜20万

このように一概に間取り変更といっても、工事のやり方によってかかる費用が大きく変わってくるので、メリットやデメリットを考慮して判断する必要があります。

出窓を作った場合

こちらも主にかかってくるのは工事の費用です。

■既存の窓や壁の解体・下地組:約10万
■窓の取り付け(窓の商品費含む):約10〜15万
■その他周辺木部の工事:約3万

窓の大きさや費用によっても変わりますが、比較的安く工事を収めることができます。ただし、この方法は0.75坪を1坪に、1坪を1.25坪にといった少しだけ広くするのに有効で、劇的に大きくする工事には適していません。

マンションでの浴室拡張リフォーム

今までは主に戸建ての場合の工事の仕方を紹介してきました。マンションでは構造上浴室を大きくするには制限がかかることが多いですが、その中でも浴室を大きくする方法はいくつかございますので、紹介しましょう。

梁加工できるユニットバスを選ぶ

マンションの場合、構造体である梁があり、それが邪魔して実際の空間より小さいユニットバスが入れられていることがあります。そんな時は梁加工ができるユニットバスを選ぶことにより、一回り大きな浴室を入れることが可能です。ただし、入れる前にきちんと有効寸法が取れているかを確認する必要があります。

内部の壁の位置を変更する

マンションの場合、外側の壁はいじることができないので、浴室を広くとるには内部の壁を移動する方法が用いられます。しかし、この場合確実にどこかの部屋のスペースが削られるため、もともと脱衣所などを広く取っていないマンションでは難しいかもしれません。

浴室を大きくするメリット・デメリット

ここまでに浴室を大きくする方法はいくつかあり、どんなご自宅でも大きくできる可能性があることが分かって頂けたと思います。

それでは、実際にお風呂を大きくしたらどんなメリットがあるのか、またはデメリットも存在するのかを見ていきましょう。

メリット

お風呂を大きくするメリットとしては主に次の2つが挙げられます。

1つ目は、大人数で入れるということです。狭いお風呂では一人で入るにも狭い場合がありますが、お風呂を大きくすることでお子さんと一緒に入ったり、家族で入ったりとお風呂の時間をさらに楽しむことができます。

さらにもう1つは、リラックス効果が得られることです。昔から日本人はお風呂が好きな人が多いと思います。広い空間であればあればあるほどゆったりとすることができ、日々の疲れを癒すことができるでしょう。

デメリット

一方、広くすることでデメリットも生じて来ます。

大きなデメリットとしましては、やはり費用がかさむことです。お風呂を広くする工事を行うだけでも、何十万とかかりますし、さらにお風呂が広くなる分水道代やガス代もかかって来ます。また、広くなることで汚れる場所も増えるのでお掃除も大変になるでしょう。

こういったメリットやデメリットも踏まえて、お風呂を広くするか検討すると失敗のないお風呂空間を作ることができるでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。たくさんの方が考えたことがある、浴室の拡張リフォーム。様々な方法がありご自宅でも大きくできる可能性があることが分かって頂けたと思います。しかし、浴室を大きくすることは良いことだけではなく欠点もあるので、優先順位を考えて自分にあったお風呂空間を作っていけると良いですね。