給湯器を選ぶポイント

給湯器とは、お湯を沸かすための機器で、湯沸かし器とも呼ばれ、お湯を沸かすだけのもの、お風呂を沸かすもの、床暖房などにも対応した給湯器など種類や機能は様々です。

お風呂のリフォームの際に併せて給湯器を買い替える場合、各家庭に適したものを選ぶようにします。

給湯方式

貯湯式

簡単に言えばガスコンロと同じ原理で、鍋に火をかけて沸かす方法と同じです。貯湯タンクに水が入っており、加熱してお湯を沸かします。

一定の温度にまで達すると点火が止まり、一定の温度まで下がると点火するという仕組みです。
最近の貯湯式給湯器の熱源はガスではなく電気に頼るものが多く、電熱ヒーターにより加熱します。電気は配管工事などの手間もかからず簡単に設置でき、静かに稼働するという特徴があります。しかし、タンクに貯まっていた水がなくなったり、余ったりすることがあります。

瞬間式

瞬間式はパイプに直接炎をあてて加熱し、瞬間的に一定の温度まで上昇させて、必要な分だけすぐにお湯を出す給湯方法です。熱源はガスを燃料とし、貯湯式のような湯切れの心配は無く、無駄なエネルギーも使わないため、多くの家庭で採用されています。

給湯機器の熱源

代表的な熱源

給湯器の熱源は主に電気、ガス、石油の3種類があります。

電気	電気を熱源とした給湯機器には電気温水器やエコキュートがあります。オール電化などは、エコキュートが多く選ばれています。
ガス	ガスを熱源とした給湯機器は最も普及しており、種類も豊富です。都市ガスやプロパンガスによっては選ぶ給湯器が異なってきます。熱源はガスですが、給湯器を稼働させるためには電気も必要となりますのでガス代とは別に電気代がかかります。
石油	石油を熱源とした給湯機器の特徴は、ランニングコストを抑えられる点ですが、原油価格によって大きく影響されるため、あまり普及されていないのが現状です。

太陽熱を利用した熱源

太陽光が熱をもたらすことで稼働するタイプもあります。最大のメリットとしては、ガスや電気を使わないため燃料が不要ということです。光熱費を抑えることもでき、環境にも優しいことも特徴です。

しかし、天気によって左右されるほか定期的なメンテナンスも必要となります。また機能や循環方式によっては値段が異なり、屋根に設置する場合は屋根の補強にかかる費用も必要となりますので、設置する際には確認が必要でしょう。

給湯器の選び方や注意点

家族の人数によって給湯器の能力を選ぼう

ガス給湯器の能力とは「水温＋1分間に25℃のお湯を何ℓ出せるか」という基準で決められています。能力は号数で表され、10号、16号、20号、24号、27号、28号、32号などで分かれており、使用できる水量のことを指します。号数が大きければ大きいほど、使用できる水量が多くなります。

例えば、4人家族で冬場の水温が5℃の時、目安としてシャワーは約17.8号、台所では約4.8号が快適に使用できる水量だとした場合、合計は約22.6号となり、24号の給湯能力が適していると言えます。
このように、家族の人数に合わせた水量を選ぶことが重要になります。

給湯器の機能を選ぶ

給湯器の種類には、大きく分けると「給湯器専用」、「ふろ給湯器」、「ふろ釜給湯器」の3つに分けられ、お風呂の追い炊き機能、お湯はり機能、保温などに関係してきます。

給湯器専用	通常の蛇口をひねるとお湯が出るものです。保温やたし湯などの機能はなく、手動でお風呂のお湯を調節します。
ふろ給湯器	追い炊き機能が付いており、スイッチを押すだけで設定した湯量・温度でお湯はりができて、保温機能もついています。フルオートタイプのものだとお湯が減った場合、自動で設定水位までたし湯をしてくれます。
ふろ釜給湯器	ためた水からお湯を沸かします。保温やたし湯機能はありませんが、追い炊きはできます。

設置場所により給湯器が限られるので注意

給湯器の設置場所により、選べる給湯器が限られる場合があります。配管の場所によってはガスよりも電気の給湯器のほうが都合がよいこともあり、マンションなど給湯器の設置場所が限定されている場合は、機能よりもサイズや形状から絞り込む必要があります。建物によっても設置方法が変わります。

給湯器を新たに取り付ける場合や交換する場合など、配管の場所や建物の種類をしっかりと確認しておきましょう。