床・フローリング張替えのノウハウ

リフォームポイント

フローリングの機能性

防音

防音や遮音性に優れたフローリングは、緩衝材などが施され、足音やテレビなど様々な生活音を吸収してくれます。本来フローリングは音が響きやすいため、特に階下や近隣への配慮が必要なマンションで重宝されています。
車いすやキャスター付きの家具も使え、傷などにも強くできています。

遮音性能には等級が定められており、L値の数字が小さくなるほど性能が高くなります。L-50であれば椅子をずらした音が聞こえる程度、L-45は物を落としてもわずかに聞こえる程度まで遮音するので一般的な住宅で多く使用されています。
階下が寝室の場合など、より防音性を強化したい床下にはL-40がお薦めです。

床暖房用

一般的な合板フローリングは熱に弱く、暖めるとひび割れや反りが生じてしまうため床暖房には不向きとされていました。しかし近年では熱や乾燥に強い仕様の床暖房専用のフローリング材が開発されており、多くの住宅で採用されています。温度や湿度による収縮膨張が少なく全体的に効率よく熱を伝えることができ、保温性や抗菌性にも優れています。
複合フローリングだけでなく、無垢材や畳、コルクなどさまざまな床材に対応しています。

ワックスフリー

フローリングを美しく傷に強い状態で保つためには定期的なワックスがけが必須でしたが、家具を移動したりワックスを乾燥させたり、何かと手間と時間がかかってしまいます。
ワックスフリーのフローリング材であれば、面倒なワックスがけは一切不要です。

普段のお手入れも簡単ですし、万が一クレヨンやマジックで落書きしてしまってもサッと拭くだけで綺麗に落とすことができるので、小さなお子様のいる家庭に人気です。
表面の光沢が長持ちするだけでなく、傷や汚れもつきにくいのでメンテナンスも簡単です。

ペットに対応

ペットを飼っている家庭では、ペット対応のフローリングがお薦めです。通常のフローリング材は、ペットによる引っかき傷や、床を掘る動作で表面が剥がれることがあります。また水に強いフローリングでも、おしっこなどのアンモニアには弱く、拭いても黒ずんでしまうことがあります。

ペット対応のフローリングであれば、アンモニアに強いものや、傷に強いフローリングがあり、汚れてもひと拭きするだけなので手入れも簡単です。さらに、滑りやすいフローリングはペットの関節などを傷める原因ともなりますので、ワックスをかける、滑りにくく加工されたものを選ぶなどの配慮も必要です。

抗菌機能

フローリングには、抗菌機能がついたものがあります。雑菌などをつきにくくしているもののことで、人の手や体に触れるところによく採用されています。
近年の住宅は気密性が高くなった反面、室内に空気が溜まり、細菌などが繁殖しやすい環境になっています。特に床は、食べかすやペットによるおしっこなどが付きやすく大腸菌や黄色ブドウ球菌などが繁殖し、感染する可能性も高くなります。

そこで抗菌加工が施されたフローリングを選ぶことで細菌から守り、小さなお子様がいる家庭やペットを飼っている場合は特におすすめです。

低ホルムアルデヒド

シックハウス症候群の原因になるホルムアルデヒド対策が施されたフローリング材です。定期的な換気と併用することで、室内の化学物質を低減することが可能です。
床面から発生する化学物質による影響は70%を占めるといわれており、小さな子供や健康面に配慮が必要な方の住まいに多く採用されています。

ホルムアルデヒドの放出量は☆印で表記されているので、カタログ等で事前に確認することが大切です。☆は4から1に分類されており、数字が大きいほど排出量が少なくなりますが、化学物質が0になる訳ではないので、気になる方は使用を避けて、無垢フローリングにするほうが無難です。

耐水性・耐汚染性

リビングダイニングなど、液体類をこぼし汚してしまうことが多い場所では防水性・耐汚染性に優れたフローリングが最適です。表面に施されたフッ素塗装により、こぼした液体類が浸み込んでシミになるのを防ぎます。

マジックやクレヨンなどで落書きしても消しゴムで簡単に落とすことができるので、小さなお子様のいる家庭で重宝されます。また薬品や洗剤をこぼした場合も、拭くだけで汚れを落とすことができるため、シミなどになる心配もありません。キッチンやトイレ、洗面所など、水はねや洗剤を多く使う場所でもお手入れが簡単なのでおすすめです。

傷やへこみに対応

フローリングは傷がつきやすく、経年につれて摩擦による塗装の剥がれが生じやすくなります。物を落とした場所や家具を置いた場所がへこんでしまうことも多々あります。
特にキャスター付きの椅子や家具は傷やへこみの原因になるので、使用する場合は耐キャスター対応フローリングを選びましょう。

近年ではウッドプラスチックボードやエクセルタフベースといった新素材が注目されており、傷やへこみに強いので子供部屋やキャスター付きの家具を使用する部屋に最適です。
車椅子の走行による傷や汚れにも強いタイプのフローリングは、床の傷みを気にせず自由に動く事ができるため、高齢者のいる家庭で多く採用されています。