床・フローリング張替えのノウハウ

床材

複合フローリング

複合フローリングとは、数枚の板を接着剤で張り合わせた合板(基材)の上に突板を貼り付けたものを差します。突板にはナラやカバ、ブナやサクラなどの天然木が使用されており、0.3~1㎜程の薄さまで加工します。高級な突板だと2~3㎜程になり、溝が深くはっきりとした木目が感じられます。

突板と合板を合わせて12~15㎜程の厚みが一般的で、薄い突板には耐久性や磨耗性を強くするためウレタン樹脂塗装を施していることが多いです。また、複合フローリングには、合板に木目や石目などが印刷された特殊フィルムやシートを貼り付けて仕上げるシートフローリングというタイプもあります。突板を貼り付けたタイプと見た目の差も少なく、安価で天然木に近い雰囲気を作り出すことが可能です。

複合フローリングのメリット

機能が多い

複合フローリングには生活する上で役立つさまざまな機能を備えたものが多くあります。
例えば、遮音性に優れたフローリングは足音や物が落ちたときの音を吸収して音の響きを和らげる効果があり、床暖房に対応したものは、急激な温度変化によるひび割れや反りの発生を防いでくれます。

また、凹みや傷に強いフローリングは重たい家具や、キャスター付き家具を用いても凹みにくいなどの性能をもつものもあります。
さらにワックス掛けが不要なフローリングや、ペットに対応したフローリングがあるなど機能が多いことで、それぞれの部屋や場所に適した機能を選ぶことができます。

バリエーションが豊富

木目の濃さや大理石等の模様が施されたもの、自然の風合いをそのままに仕上げたものなどバリエーションに富んでいるので、部屋にぴったりのフローリングを見つけることができます。
カラー展開も豊富となっており、中でも淡色系やホワイト系はナチュラルで明るい部屋になると人気を集めています。
耐水性に優れたものもあり、キッチンや洗面所などの水まわりにもフローリングを使用する人が増えています。

工期が短い

複合フローリングは切断しやすく木材の反りが少ないので、短期間で仕上げることが可能なのもメリットです。
既存の床材に重ねて張る「重ね張り」という独特の工法を用いることで、六畳であれば早くて1日で張替えが可能です。

複合フローリングのデメリット

傷がつくと補修が難しい

大きな傷が付くと、その箇所が剥げたようになり、とても目立ちます。複合フローリングは表面の板が剥がれると補修が難しいため、全て張り替えることになります。

踏み心地が硬い

複合フローリングは強度に優れている分、踏み心地は他の床材よりも若干硬くなってしまいます。触った印象が冷たいだけでなく、足への負担も多くなります。

自然の風合いがなく、安っぽくみえる

天然木をそのまま加工した無垢フローリングと比較すると人工的な雰囲気に仕上がるため、高級感はあまり感じられず安価な印象を受けます。床材としての美しさはありますが、天然木特有の風合いや経年劣化を楽しむことはできません。