
リフォームポイント
フローリング重ね張りのメリット・デメリットと重ね張りの費用相場
公開日:2019年03月11日

家の中では、毎日歩く床は時間が経つにつれて劣化が進んでいくものです。今は、建材メーカーの熱心な開発によって、高耐久なフローリング材も開発はされてはいるが、どうしても経年的な劣化に追いついていかないところが実情でしょう。
フローリング材の下には、木材が下地材として組まれている事がほとんどで、それらが白蟻による被害や劣化により張り替えを余儀なくされる事もあり、概ね10年から15年程がフローリングリフォームの目安とされています。
しかし、下地材に問題がなく、そして、既存のフローリングに表面の傷や小さな穴が空いている程度であれば、無理に張り替える必要はありません。既存のフローリングの上から重ね張りする方法があります。
この記事では、重ね張りする工法によるメリットやデメリットを中心に紹介していきますので、是非参考にしてください。
フローリング張替えと重ね張りの工法の決断はリフォーム会社に委ねる
フローリングのリフォームには、大きく分けて、2つの工法に分類されます。この工法の決断は、専門家である業者に委ねることをおすすめします。予算が安済むという理由だけで重ね張りを選択するのは禁物です。業者の意見を聞きながら進めましょう。
張替え工法
張替え工法とは、既存のフローリングを取り払い、新しいフローリングを取り付ける工法です。
状況下によって木材下地から更新する必要があるのか、フローリングだけですむのかを判断していく必要があります。
床なり、腐りが見られる場合は下地が傷んでいる可能性も
床なりや腐りが見られる場合は、下地からの取り替えを検討した方が良いでしょう。いわゆる、床を構成する部材に重大な劣化が見られる状況です。これから、安心して住む為には、下地からの交換が必須です。
表面の色褪せ程度であれば、表面部分のフローリングのみの交換だけでいいかも
こちらのような状況下であればフローリングのみを交換するだけでいいかもしれません。
かもしれないと表現したのは、工事の状況によっては接着剤が下地合板等に取り付ける方法であれば、フローリングをとったら一緒に剥がれてしまうからです。
これは剥がしてみないとわからないところです。リフォーム会社等に、床に潜ってもらうなどして診断してもらうのも良いでしょう。
重ね張り工法
重ね張り工法とは、既存のフローリングを残したまま、上に新しいフローリングを重ね張りする工法です。
重ね張り工法を採用できるポイントは、下地木材等に痛みがなく、つまり床鳴りや腐食等が無い状態で、表面のフローリングだけに劣化が進行しているような状況下です。
重ね張りが可能か不可であるかを、リフォーム会社に相談してください。
フローリング重ね張りのメリット
重ね張りのメリットについていくつか紹介します。
撤去等の工事が不要
重ね張りの最大のメリットは、ただそのまま張るだけで良いという事です。既存のフローリングを取り外したりする撤去工事などが発生しないので、余計な工事は不要です。それによって、工事費や期間が短いのが特徴です。
工事費が安い
附帯工事に値する工事がほとんど発生しないので、工事費が張替えよりも安いです。使う材料によって差はもちろんあります。相場としては、6畳程度の広さで、15万円程度です。
工期が短い
余計な工事が発生しないので、工事期間はとにかく短く済みます。依頼者の方としても、工事期間中立ち会い等でずっといるのは大変な事です。短い期間で工事は済むので、依頼者の方も調整所が少なくて済みそうです。
フローリング重ね張りのデメリット
次に重ね張りのデメリットについてご紹介します。
床が高くなる
重ね張りは、今の床面の上にフローリングを張ることですので、若干、床が高くなることです。高くなる数値にして1cm程です。張替えた部屋にいる分には違和感は感じないですが、他の部屋との境や他の部屋から移動する際に、1cmとはいえ段差の違和感を感じるでしょう。
ドアの高さ調整が必要な事も
フローリングが高くなるという事は、ドアの下部分が当たってしまう可能性があるので、重ね張りをしたときに、ドアの開閉に影響が出ないかを確認する必要があります。
当たってしまう場合は、ドアを上にあげたり、下を削りとるなどの加工が必要になる場合がありますので注意しましょう。
フローリング重ね張りの費用相場
複合フローリングを使用した場合
標準板 | 多機能 | 挽き板 | |
---|---|---|---|
単価(1㎡あたり) | 8,500円〜 | 10,000円〜 | 12,000円〜 |
6畳(〜10㎡) | 85,000〜120,000円 | 100,000〜140,000円 | 120,000〜150,000円 |
8畳(〜13㎡) | 110,000〜140,000円 | 130,000〜180,000円 | 150,000〜180,000円 |
12畳(〜20㎡) | 160,000〜200,000円 | 200,000〜250,000円 | 240,000〜300,000円 |
無垢フローリングを使用した場合
無垢フローリング | |
---|---|
単価(1㎡あたり) | 12,000円〜 |
6畳(〜10㎡) | 120,000〜150,000円 |
8畳(〜13㎡) | 150,000〜200,000円 |
12畳(〜20㎡) | 240,000〜300,000円 |
まとめ
フローリングをリフォームする為の方法として重ね張りのメリットとデメリットについて紹介させていただきました。
リフォームをしようという状況の中も、置かれている状況により、重ね張りを選べるのかは違ってきます。重ね張りを選べる状況であるならば、是非この記事に書かれているメリット・デメリットを参考にご自身に合った方法を選んでみてください。