
リフォームポイント
フローリング(床)の補修を業者に依頼した方が良い理由
公開日:2019年04月01日
いざ、フローリングを補修したいと思っても、自分でDIYするか、業者に依頼した方がいいのか悩むものです。ただ、ホームセンターでフローリング専用の補修キットで自らDIYすることも可能ですが、実はそこには思わぬ落とし穴があります。
そこで、フローリングの補修を業者に依頼した方が良い理由についてご紹介します。
理由その1.根本的な原因を解決してくれる

フローリング補修には様々な種類があり、フローリングの傷や穴などの状態によっても補修方法は異なります。ただ、表面上の傷や穴を補修して見た目上はきれいになったとしても、その傷や穴を作った根本的な原因を解決しなければ、補修は一時的な応急処置にすぎません。
たとえば、根本的な原因として次のようなものが挙げられます。
- 水による腐食
- 白アリ
- 経年劣化による穴
フローリング補修を業者に依頼すれば、素人には分からない根本的な原因を探し出して完全な補修を行ってくれます。
理由その2.失敗がなくクオリティが高い
簡単なフローリング補修であれば素人でも可能ですが、補修をする人の技術や器用さによって仕上がりは異なります。
一方で、高い技術や知識をもつ業者であれば、補修前とは比べ物にならない仕上がりを期待できます。たとえば、フローリングの塗装にしてもただ塗装するだけでなく、木目の再現や補修していない部分と同じツヤ加減に仕上げることも可能です。
ツヤ加減1つとっても、フローリングの素材や経年劣化による色落ちなどを考慮して補修部分を目立たなくさせることができるのは、プロとしての経験や知識があればこそです。
理由その3.手間や時間がかからない
フローリング補修に手間や時間をかけたくない人は、業者に依頼するのがベストです。後ほど、自分でDIYする方法をご紹介しますが、自分で補修をするには労力と時間がかかります。
とくに、仕事や家事、育児などで時間も労力も惜しいと感じている人なら、自分の時間は有効に使いたいと考えるものです。
補修レベルにもよりますが、業者であれば数時間から半日程度で完璧に仕上げてくれますから、活用しない手はないでしょう。
理由その4.業者によっては劣化防止のコーティングサービスがある

依頼した業者によってはフローリング補修だけでなく、フローリングの劣化防止のためのコーティングサービスがあるところもあります。
コーティングすることでフローリングのツヤを長持ちさせ、傷をつきにくくすることも可能なため、こういったサービスを受けられることは業者に依頼するメリットの1つといえるでしょう。
理由その5.症状に合った適切な提案をしてくれる
業者に依頼すると、フローリングの傷や穴などの症状に合った補修の提案をしてくれます。補修が必要な部分が同じような傷や穴に見えても、補修方法が異なる場合があります。
たとえば、使用する補修剤によってはフローリングの素材を傷める、劣化する原因になりかねないのです。だからこそ、プロの目から見た正しい補修方法を提案してもらう必要があるのです。
フローリング補修を自力(DIY)でする方法

フローリング補修をDIYで解決しようとした場合の補修方法を、傷や穴のケース別にご紹介します。DIYでできないものかとお考えの方は参考にしてください。
ケース1.擦り傷・切り傷の補修
家具やキャスター付き椅子を引きずるなどしてできた小さな擦り傷や切り傷は、DIYで簡単に補修できます。
まずは、傷部分をサンドペーパーやカッターなどで滑らかに整え、フローリング補修用クレヨンを傷部分に塗り込んで乾かします。塗り込みづらいときは、クレヨンをドライヤーで温めて柔らかくすると良いでしょう。
補修用クレヨンは、ホームセンターやネット通販、100円ショップで入手可能です。
さらに簡単に済ませるなら、フローリング補修用マニキュアで色を塗る、フローリング用キズ隠しテープを貼ることで傷を隠すことができます。
ケース2.へこみ傷の補修
物を落とすことでできたへこみ傷には、スチームアイロンと画びょうで補修することが可能です。
へこみ傷部分に画びょうを刺していくつか穴を開け、その穴に水を垂らしてフローリングの木に水を吸収させ、気が膨張するのを待つだけです。
木が吸水しないときは水を湿らせた布やタオルを敷き、その上からスチームアイロンを5秒程度充てて離します。木が膨張するまで充てては離すを繰り返し行うだけです。
ケース3.剥がれの補修
フローリングの剥がれの補修には、エポキシパテ(接着力の強いパテ)といったフローリング用補修剤が有効で、剥がれ部分を補修剤で埋めて、サンドペーパーで平らにします。
補修の際は、事前に補修部分をマスキングテープで囲い、補修剤は乾いたらへこむことを見越して少し盛って塗り込んでおきましょう。
補修後はフローリング用の塗料を塗り、ツヤだしスプレーをすることできれいに仕上がります。
ケース4.カビの補修
カビの発生には、きれいな雑巾や布に水で薄めた無水エタノール(無水エタノール:水=8:2の割合)を湿らせて拭き取ります。作業の際には部屋の窓を開けて行い、手荒れ防止のためにゴム手袋を使用しましょう。
ただ、フローリングの素材やコーティング剤によっては色落ちするため、目立たない箇所で色落ちしないか確認してから作業を進めるようにしましょう。
ケース5.床鳴りの補修
フローリングを歩いた際に鳴る「ミシミシ」、「ギィギィ」といった床鳴りも、DIYで補修可能です。
床鳴りは、木が湿気を吸収・排出のために伸び縮みすることで木同士が擦れて音が鳴ります。木と木の接着部分の摩擦を抑えることで床鳴りを改善することができます。
ホームセンターやネット通販で床鳴り防止用の潤滑剤を入手し、木と木の接着部分に流し込み、雑巾で拭き取るだけで補修完了です。
ケース6.中規模の傷や穴の補修
小さな傷や穴よりもやや大きい傷や穴の補修には、フローリング補修用パテが有効です。数種類の色からフローリングの色に近い色を選べ、ホームセンターやネット通販で入手できます。
補修方法は、サンドペーパーで補修部分を滑らかになりすぎない程度に磨いておきます。滑らかになりすぎると、パテが密着しづらいので粗めに磨いておきましょう。
パテは乾燥後へこむことを見越して盛り上がる程度に塗っておき、乾いたらサンドペーパーで平らにします。仕上げに、フローリング補修専用のペンで木目などを描き、乾燥後にワックスがけしておくと尚良いでしょう。
フローリング補修をDIYでするデメリット
フローリング補修は上記でご紹介した通りDIYでも可能ですが、実際には応急処置でしかありません。大きく広範囲な傷や穴などの根本的な補修には向いていません。あくまでも、ちょっとした傷や穴を目立たなくさせる目的のために行う補修方法であることを理解しておく必要があります。
DIYでちょっとした傷を応急処置しようとして、逆に補修するどころか、思わぬ失敗をすることがあります。そこで、フローリング補修をDIYでするデメリットをご紹介しますので、どんなリスクがあるのか知っておきましょう。
デメリット1.手間や時間がかかる
DIYでフローリング補修しようとすれば、手間や時間がかかります。簡単そうに見えるちょっとした補修でも、人によっては器用さが求められ、出来栄えに満足できずに余計に時間がかかることも稀ではありません。
デメリット2.補修した後が目立つ
専用のキットを使用しても、補修した後が目立ってしまうケースもあります。とくに、フローリングとの色合いが異なる、木目がきれいに再現できないことで補修部分が浮き上がってしまい、後悔する人も少なくありません。
デメリット3.根本的な原因が潜んでいて症状が悪化する
DIYによる補修で最悪なケースは表面上の補修だけを行い、根本的な原因を改善しないことによる症状の悪化です。
たとえば、フローリングの腐食やカビによる被害が広がり、傷や穴が大きくなる可能性も考えられます。DIYは、適切な補修方法かどうかを見極める目が必要になるのです。
DIYで本格的な補修には専用道具の準備とコストがかかる
DIYで本格的な補修をすることも可能ですが、そのためには補修に必要な専用道具の準備や補修に伴うコストがかかります。日曜大工が趣味の人やリフォームの知識に長けている人でない限り、本格的な補修を自力でやるには難しいといえるでしょう。
フローリング補修を業者に依頼した方がいいレベルの傷
では、実際にどのレベルの傷なら業者に依頼した方がいいのでしょうか。業者に依頼した方がいいレベルの傷の一例をご紹介します。
- 広範囲に渡る傷や穴が複数ある
- 専用の補修キットでは賄えない大きな傷や穴
- 拭き取り切れない頑固なカビが発生している
- 隠しきれない大きなシミ
- シロアリによる腐食
このように、フローリングの木そのものにカビやシミ、シロアリなどが浸食している場合、放置しておくと床をすべて張り替える必要も出てきます。その場合、かえってコストも時間もかかってしまいます。
適切な補修を行い、症状を悪化させないためにも、まずはリフォーム業者に無料相談することから始めてみてはいかがでしょうか。