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キッチンの壁紙のおすすめと選び方、そして張り替えの費用相場
公開日:2019年02月26日
キッチンは水や油を使用することが多いため、壁紙も汚れやすい場所。キッチンの壁紙選びが寝室やリビングなどと比べて難しいのは、水や油、ニオイなどへの対策が同時に必要なためだといえるでしょう。また、食品を扱う空間のため、清潔さは保ちたいものです。
そこで、キッチンにおすすめの壁紙とその選び方、張り替えにかかる費用相場についてご紹介します。
水撥ねや汚れに強い機能性を重視した壁紙を選ぶ

キッチンは他の部屋と比べて水や油を使用する頻度が高く、壁紙が汚れやすいというデメリットがあります。そのため、壁紙には水撥ねや汚れなどに強い機能性を重視した壁紙を選ぶことが大切です。
キッチンの壁紙選びで重視したい機能性は、以下の通りです。
- 耐熱・耐火機能(熱や火にあたっても燃えにくい)
- 高耐久性(水撥ねや汚れに強い)
- 防カビ機能(カビの発生を抑える)
- 消臭機能(消臭剤やマイナスイオン発生により消臭する)
- 抗菌機能(塗布された薬剤により原因物質を吸着させる)
- 調湿機能(室内の湿度の変化に応じて吸放湿する)
中でも、防火対策として耐熱・耐火機能である壁紙は必須です。
建築基準法では、キッチン全体やキッチンと隣接するリビングやダイニングの内装には、準不燃材以上の防火性能であることが定められています。なるべくなら、国土交通省の不燃認定を受けた壁紙を選びましょう。
キッチンのタイプに合った色を選ぶ
住宅によってキッチンのタイプは異なるため、壁紙の色もキッチンに合うものを選ぶことをおすすめします。
たとえば、システムキッチンであれば、キッチンの壁紙はシステムキッチンの色と合わせると統一感があって良いでしょう。また、対面型キッチンであれば、キッチンと隣接するリビングの壁紙の色に合わせることで、キッチンだけ浮いた空間になるという失敗を防ぐことができます。
ダイニングやリビングとのバランスを考える
キッチンの壁紙選びには、隣接するダイニングやリビングとのバランスを考えることも大切です。
キッチンの壁紙を新しくする場合、新築で建てた頃とは違った空間や内装に変えたいという気持ちになることが少なくありません。その際、キッチンの壁紙だけを変えるだけだと、隣接するダイニングやリビングの汚れや古さがより際立ってしまいます。
キッチンとダイニングやリビングのバランスを考えるためにも、キッチンと同時にダイニングやリビングの壁紙も新しくすることを検討してみてはいかがでしょうか。
キッチンにおすすめする壁紙
ここでは、キッチンにおすすめの壁紙をご紹介します。
キッチンの壁紙にはビニールクロスがおすすめ
壁紙の種類は複数あり、分類の1つとして以下の素材別に分けられます。
- ビニールクロス(主原料:塩化ビニール樹脂)
- 織物クロス(主原料:麻や絹、レーヨンなど)
- 紙クロス(主原料:和紙や非木材紙など)
- その他のクロス(主原料:珪藻土、無機質、合成樹脂、天然木など)
中でもキッチンにおすすめなのは、ビニールクロスです。ビニールクロスは国内で使用される壁紙としてよく用いられています。ビニールクロスをキッチンで使用するメリットは、次の3つです。
- 1.高耐久性や防水、消臭など様々な機能があるため、お手入れが簡単
- 2.豊富なデザインから選べる
- 3.量産されるため価格が安い
このように、高機能を備えながら、より自分の理想の壁紙を選ぶことができるのがビニールクロスを選ぶメリットです。
キッチンでおすすめの色は白・無地で明るめの色

キッチンの壁紙におすすめの色は、白や無地で明るめの色です。白や無地だと汚れが目立ちそうで敬遠したくなりますが、汚れが目立つからこそお手入れがしやすいというメリットもあります。
キッチンツールや食器、家電などの物が多いキッチンでは、柄物の壁紙と比べて白や無地の方がスッキリした印象を与えます。料理の見栄えも良いですし、キッチンツールやインテリア小物などで演出を自由に変えやすいのもメリットといえます。
コンロ周りは汚れが目立ちにくいレンガ調の柄がおすすめ
キッチンの中でも、コンロ周りは油や埃などの汚れが目立ちやすい場所です。お手入れが簡単な壁紙を選んでも、仕事や育児などで定期的に掃除ができないという人もいらっしゃることでしょう。
そこで、少しでも汚れが目立ちにくい壁紙を選びたいという人には、キッチン全体のベースカラーは白や無地にして、コンロ周りだけレンガ調の柄を選ぶことをおすすめします。
レンガ調の柄は、油や埃などの汚れを目立ちにくくしますし、見た目にもオシャレな空間にすることも可能です。
壁紙とプラスαの工夫でキッチンをおしゃれに見せるコツ
ここでは、壁紙に+1工夫でキッチンをおしゃれに見せるコツをご紹介します。
アクセントクロスを取り入れる
壁紙を張る手法の1つにアクセントクロスがあります。アクセントクロスとは、4面の壁の内の1面を濃い色や大柄や派手な柄の壁紙を取り入れる方法を指します。
たとえば、ベースの壁紙を白にしてレモンイエローをアクセントクロスにすることで白のシンプルな印象の中に対比するレモンイエローの爽やかな印象を与えることも可能です。
キッチンカウンターの壁面を工夫する
キッチンの壁紙以外でおしゃれな工夫をする方法として、対面型のキッチンカウンダ―の壁面を工夫するのも手です。
たとえば、キッチンの壁紙がシンプルな色で統一し、キッチンカウンターの壁面にモザイクタイルを貼ったり、ビビットカラーの壁紙を張ったりすることでメリハリのある印象を与えることが可能です。
キッチンの雰囲気をガラッと変えるのなら腰壁で工夫する
予算に余裕がある場合、腰壁を活用するのもおすすめです。腰壁とは、床から上に腰位までの高さまで板材を貼ることを指します。
板材の種類やデザインを工夫することにより、カントリー調やモダン調などに演出することができます。
カッティングシートで演出する
キッチンの壁紙を変えたいけれど、システムキッチンの色が浮いてしまうという場合があります。
そんなときは、壁紙に合った色や柄のカッティングシートをシステムキッチンの扉や壁面に貼ることで、キッチンの壁との統一感をもたせることが可能です。
カッティングシートは100円ショップでも販売されているので、キッチン小物や家具のリメイクにもおすすめです。
家具やインテリアに統一感をもたせる
キッチンに隣接するダイニングやリビングの家具や、インテリアに統一感をもたせることで、オシャレ度をアップさせることが可能です。
古くなった家具やキッチンにそぐわないインテリアは、新しくなったキッチンの壁紙に合わせて新調したり、100円ショップなどのインテリア小物を飾ったりして統一感をもたせると良いでしょう。
とくに、冷蔵庫や食器棚、ゴミ箱など目に見える場所にある物をいかに壁紙と統一感をもたせるかで印象は大きく変わってしまうため、注意しておきましょう。
キッチンの壁紙張り替えの費用相場
キッチンの壁紙の張り替え費用は、壁紙のグレードや張り替えする面積、工事費、人件費やごみ等の処分代などの諸費用がいくらなのかによっても異なります。
一般的な張り替え費用相場は、以下の通りです。
6帖:35,000円前後~80,000円前後
8帖:45,000円前後~100,000円前後
12帖:6万円前後~160,000円前後
壁紙の費用は、スタンダードなものであれば1平方メートルあたり約1,000円程度で、ハイグレードなものなら2,000円前後です。
キッチンの壁紙張り替えを専門業者に依頼する場合は、上記の費用相場を参考にしてあらかじめ予算を決めてから依頼するようにしましょう。
予算を決めておくことで、最終的に膨大なコストがかかることを防ぐことが可能です。