
リフォームポイント
キッチン・台所の形とレイアウト
公開日:2015年07月09日
キッチン・台所の形とレイアウトを選ぶ際は、まずキッチンのスタイル(空間)がどうなっているのか、どうしたいのかを事前に確認しておくことでイメージがつきやすいでしょう。オープンキッチンのスタイルにあうキッチンやクローズドキッチンのスタイルに合うキッチンがそれぞれあるので、お住まいのキッチンスタイルを確認しましょう。
キッチンの形
I型

キッチンの基本的な形で、シンク・コンロ・調理台を一列に配置した型です。横に並んだ配置の為、作業は基本左右に移動することとなるのでコンパクトなキッチンに最適です。ダイニングキッチンなどのオープンなスペースに向いており、アイランド型やペニンシュラ型にもよく用いられる型です。
I型のキッチンは、冷蔵庫やレンジ等の設備機器も一列に配置する事もあり、動線が長くなりがちです。キッチン自体の幅を長くしすぎると、かえって作業効率が悪くなりますので、それぞれの作業スペースを広く取りすぎないように注意が必要です。
L型

壁を2面使い、シンクやコンロ、調理スペースをL字に配置したレイアウトです。L型キッチンは作業スペースが広く、短い距離で調理をする事ができます。 ダイニングキッチンに適しており、窓側に設置すると、明るくなり風通しも良くなります。コーナーを上手く使うことによって、収納スペースが得られるという利点もあります。
ただしL型キッチンは広いスペースが必要な上、食器棚や冷蔵庫の配置が少し難しいことを考慮しておきましょう。
Ⅱ型

シンクとコンロが別々に2列に並んだレイアウトです。
キッチン台が2列あるため、作業スペースを広くて、2人以上の同時作業も可能となります。移動距離も短くて済むので調理の効率が良くなるのが特徴です。
しかし、2列の幅が狭すぎると2人以上での作業がしにくくなり、効率が悪くなる場合があります。振り返る動作も多くなるので、シンクとコンロの位置に配慮が必要となってきますので注意しましょう。
U型

シンク、コンロ、調理スペースがU字に並んでおり、最も作業スペースが広く取れるレイアウトです。作業面から見ても、動きやすく収納部分も多く取れます。
三方を囲んだキッチンで、広さもあるため独立型のキッチンに向いていますが、オープンキッチンにもレイアウトは可能です。U型キッチンはリフォームをする際、十分な広さが必要となりますので、部屋全体のバランスなども考慮しながらプランを立てましょう。
キッチンのレイアウトパターン
壁付け型
部屋の壁や窓に面して設置したタイプのキッチンです。壁付け型キッチンの中でも、I型・L型が一般的で、その他にⅡ型・U型があります。壁付け型キッチンは、移動できるスペースが広く、部屋の面積も有効に使えて、見た目もシンプルになることが特徴です。
また、メリットとして収納箇所が多く、排水管などの工事も対面型のキッチンと比べると難しくはありません。デメリットは料理を作っている間はリビングやダイニングに背を向けた状態になるため、振り向かないと家族の様子が分からないなど、コミュニケーションが取りにくいという点があります。
対面型
対面型とは、キッチンがダイニング側に向いて調理ができるレイアウトのことで、一般的にはアイランド型とペニンシュラ型があります。
対面型キッチンの特徴は、家族とのコミュニケーションが取りやすいということです。リビングの様子が調理をしながら分かり、家族の顔をみながら会話ができるといった点で高い人気があります。キッチンにいる間も楽しい過ごしたいという方には最適なレイアウトで、オープンにすると、部屋全体の見通しが良くなり、部屋を広く見せることができます。
しかし、対面型キッチンは壁付け型キッチンよりも広い部屋の面積が必要となります。他にも、水はねや油はね、換気の面で注意が必要となり、収納スペースがあまり取れないといったデメリットもあります。
アイランド型

キッチンの両端が壁から離れている島のような形をしており、人がキッチンを一周できるレイアウトです。
家族とキッチンを囲んで、会話をしながら作業が可能で、作業スペースも充分に確保できるのが特徴です。キッチンの両側から人が行き来できるため、ホームパーティや料理教室などに最適です。リビングを見渡せるため、家族の様子を見ながら作業ができるのも特徴です。
アイランド型のデメリットとしては、人が行き来できるほどのスペースが前後左右で必要になるため、場所をとり、他のキッチンと比べると値段が高く、収納場所が少ないという点があります。
ペニンシュラ型

ペニンシュラとは半島という意味で、キッチンの片側が壁についているI字やL字のレイアウトが可能な対面型タイプのキッチンです。
ペニンシュラ型キッチンのメリットはリビング・ダイニングにいる人のコミュニケーションが取りやすく、配膳や食器などの片付など、家族が共同で作業がしやすいレイアウトになっているところです。カウンターをつければちょっとした食事スペースが生まれると同時にリビングからごちゃごちゃした手元部分を隠す事ができます。
しかし、見た目は良くスッキリとしてみえるペニンシュラ型ですが、見た目ばかりにこだわっていると収納不足で困ることがあります。カウンターや吊戸棚を設置することによって収納力は上がりますが、閉塞感が出できたり、値段が高くついたりするのでキッチンリフォームの際はしっかりと考える必要があります。
レイアウトはライフスタイルと使い勝手で決める
キッチンのレイアウトは壁付け型や独立した型が多く見られましたが、現在ではリビングやダイニングにいる子供の様子をうかがったり、家族と会話したりしながら料理ができる対面型の人気が増えつつあります。
キッチンのレイアウトを決める時には、調理や後片付けのしやすさ、食材のストックや冷蔵庫の位置などの動線が重要となってきます。どんなレイアウトのキッチンを選択するかによって作業効率や収納、間取りが変化するので、自身に最適なレイアウトを慎重に選ぶようにしてください。