
設備機器
IHコンロ・IHクッキングヒーターの選び方
公開日:2015年07月17日

IHコンロ・IHクッキングヒーターとは、ガスを使わずに電気と磁石を組み合わせ、発熱体を用いた加熱器具の名称です。内部には銅線を巻いたコイルが取り付ており、電流を流すと磁力が発生します。そこに金属を近づけると電気抵抗が起こり、熱が発生する仕組みになっています。この仕組みを電磁誘導加熱(IH)といいます。
IHコンロとIHクッキングヒーターは、名称は異なりますが同じ意味を指します。
IHコンロ・IHクッキングヒーターのメリット
IHコンロ・IHクッキングヒーターは、調理の時に火を使用せず、鉄やステンレスだけが反応し加熱を起こすため、衣類などに発火する恐れがないなど、ガスに比べて安全性が高いことがいえます。
ほかにも、天板がフラットで見た目も良く、熱を使わない時などは調理器具などを置くスペースとしての利用も可能で、手入れが簡単な点もメリットです。
ガスを一切使わないので、安全かつクリーンに使用できるIHコンロ・IHクッキングヒーターは電化生活の代表的な設備です。
IHコンロ・IHクッキングヒーターを選ぶポイント
コンロのリフォームを行う前に、IHコンロ・IHクッキングヒーターを選ぶ際のポイントについて押さえておきましょう。
設置方法
IHコンロ・IHクッキングヒーターの設置方法にはガスコンロと同様、据え置き型とビルトイン型があります。
据え置き型はコンロ台に置くだけで使用できるため、既存のコンロがガスでもIHでも、置き換えるだけなので入れ替えが簡単です。ただし、電源をガスから電気に変更する場合には、電気工事が必要となります。
ビルトイン型はキッチン本体に組み込むタイプで、すっきりとした見た目になります。サイズが同じであればガスコンロから取り替えることは可能ですが、取り替えの際には別途施工費用がかかります。
火力
火力はkwと表され、主流は2.0kw、2.5kw、3kwです。火力を求める場合は、最大火力が2.5kw以上のものを選びましょう。また、一部の機種では3口のうち1口が「ラジエントヒーター」といって、電熱器と同じような機能が組み合わされている場合があります。直接コンロ部分が熱くなるため、ガスコンロと同様に、海苔や餅、イカなどを炙ることができます。また、IH対応ではない鍋の利用することも可能です。
機能
IHコンロ・IHクッキングヒーターは様々な機能があります。
自動で水を沸騰させたり、炊飯、保温の機能がついていたりと便利な機能が備わっているものがあります。また、安全機能も充実しており、吹きこぼれを防ぐため自動で火力を調節する機能や、小さいこどもの誤操作防止にオールロック機能がついているなど様々です。IHコンロ・IHクッキングヒーターは各メーカーや機種によって機能が異なりますので、自分に必要な機能がついたIHを選びましょう。
IHコンロ・IHクッキングヒーターの注意点
IHコンロ・IHクッキングヒーターは使用できる鍋に制限があります。
電磁線により加熱をさせるため、鉄やステンレスの金属製は使用可能ですが、ガラスの鍋や土鍋は使用できません。また、中華鍋のような底が丸みをおびているものや、底の直径が12cm以下のものも使用できないため、鍋底が平らなものや大きめの鍋を選ぶ必要があります。
使用できる鍋の見分け方として、一般財団法人「製品安全協会」のSGマークがあるかないかで見分ける方法や、IHクッキングヒーター本体で確認することができる機能もあります。または、鍋底を磁石に近づけ判断する方法もあります。
ほとんどの鍋を使用できるオールメタル対応のクッキングヒーターも出てきましたが、高価なため選ぶ際はよく検討してから導入しましょう。
このようにIHコンロ・IHクッキングヒーターは使用できる鍋に制限があるため、買い替えが必要となる場合がありますので費用面でも注意しましょう。
IHコンロ・IHクッキングヒーターにリフォームする理由
ガスコンロからIHコンロ・IHクッキングヒーターに交換する家庭が増えているその理由として、安全性の高さが挙げられます。火を使わないで鍋底だけを熱するため、火事のリスクは低くなり、小さい子どもや高齢者がいる家庭では安心です。
また、手入れが簡単という事もリフォームをする大きな理由です。コンロ部分が平らなため、汚れてもひさっと一拭きで済み、掃除の手間が大幅に減ります。