
リフォームのタイミングの見極め方
公開日:2015年11月18日
リフォームをするきっかけとして、建物の老朽化が多く挙げられますが、実施時期によっては損をすることもあります。よりよいリフォームをするためにタイミングを見極めましょう。

修繕・メンテナンス
建物の外構・内装・諸設備等は、経年や使用状況に応じて老朽化・劣化・破損が生じます。機能性や美観性を維持するためには、定期的もしくは適宜、修繕・メンテナンスの実施が望ましいです。実施する時期については、それぞれの部位・設備に、ある程度の修繕時期や耐用年数が決まっています。
修繕・メンテナンス時期を見極める
諸条件に影響はされますが、それぞれ目安となる修繕・メンテナンスのサイクルや、更新(交換・取替・塗替他)を行うべき時期があるので、そのサイクル・時期を考慮した実施計画を立てると、良い目安となり分かりやすいでしょう。
つまり基本的には、それぞれ適正な修繕時期や耐用年数に準じてリフォームを実施すれば良いのであり、早く実施したからといって得であるとは限らず、まだ充分に使用できる内に交換等を行うのは損である可能性もあります。
例を挙げると、キッチン・バス・トイレ・洗面所等の水回りは、設置して15~20年を経過すると交換の目途だと言われています。資金面の工面も関係しますが、「水回りをまとめてリフォームする」というプランも、統一感のあるデザインが可能になり良いのではないでしょうか。上記のサイクルや実施計画に関わらず、破損や故障が発生した際には、必要性・緊急性に応じた修繕を実施し、生活に影響が出ないようにします。
もったいない、面倒で済ますと後で損をする?
お金がもったいない、面倒、などの理由でリフォームの実施時期を遅らせると、損をするケースがあるので要注意です。たとえば、屋根の定期メンテナンスを怠ったため、台風時に屋根が甚大な被害を受けたり漏水発生により財物が汚損されたり、結局、修繕・復旧費が高くつくケースも想定されます。
機能性の向上
耐震工事、省エネ工事、そして床暖房設備や太陽光発電システムの導入の他、住宅の機能性を向上させるリフォームは色々とありますが、その機能の内容や必要性などに関して充分検討をしてから行わないと、後々後悔する羽目に陥るケースも考えられます。
おすすめの時期は修繕・メンテナンスと同時に
機能性の向上を目的としたリフォームの実施タイミングに関して、おすすめは、修繕・メンテナンスの時期に合わせて行う事です。おすすめの理由は、コスト、手間、工事中の精神的ストレス等の面において、お得である可能性が高いからです。
最新設備も同時に
キッチン(システムキッチン)、風呂場(システムバス)、トイレ(ウォシュレット)などを、最新設備に取替える住宅は多いですが、修繕・メンテナンスの時期に合わせて行えば、無駄が無くて資金面においてもメリットが生じます。
家族構成・ライフスタイルの変容に伴うもの
子供の誕生・成長、定年退職後のセカンドライフ、高齢化などに伴って、理想とする住宅の在り方は変わってくるものであり、その理想の実現のためにリフォームは効果的です。
急がず焦らず遅くなりすぎずのタイミング
この種のリフォームのタイミングに関しては、基本的には緊急性が高くはないので焦って行う必要はありません。しかし、時期が遅くなりすぎるのもよくありません。子供の成長や家族の加齢、生活の変化などを勘案して、より良いタイミングで実施すべきです。なお、修繕・メンテナンスに合わせて行うと、コストなどにおいてメリットがあるでしょう。
生活スタイルを想定してのリフォームを考える
リフォームを実施するに当たっては、現状の改善・改良のみを目的として急いで行うのではなく、予測される近い将来の生活スタイルについても考慮したデザインを行い、長期に渡って快適な暮らしが送れる様に配慮すると良いでしょう。
たとえば一戸建て住宅において、第一子が生まれた場合、新たに子供部屋を造るケースはよく見られますが、将来、二人目の子供が生まれる可能性があるのであれば、先を見越して、部屋をパーテーションで2つに仕切れる仕様にするプランが考えられます。
また65歳の夫婦が居住する住宅において、フローリングを含めた大規模なリフォームを実施する場合、バリアフリー化を念頭に置いたデザインにするべきかもしれません。理由としては、将来の高齢化した時の「住み良さ」について考慮すると、床の段差を極力無くす他、からだに与える負担が少ない仕様を施した方が望ましいと考えられるからです。