
リフォームポイント
バリアフリーを意識した廊下づくり
公開日:2015年08月13日
段差をなくす
バリアフリーにリフォームをしようとした場合、各部屋との敷居部分の段差をなくすことが大切です。
年齢が上がるとともに足が上がりにくくなり、足元の視界も狭まるため、ほんの少しの段差でもつまずいて転倒してしまう危険性があります。
段差の解消に関しては廊下に面している部屋により、床を底上げする必要がある場合もありますので注意しましょう。建物の構造上、段差を解消することが難しい場合は照明や床の材質などで対応することもできます。
足元に明るさを
高齢者が夜中にトイレに向かう際、廊下の天井だけでなく足元にも照明があると、部屋と廊下の境目がわかりやすくなるので安心です。
廊下幅の拡張や手すりの設置など、大掛かりなリフォームが金銭的に難しい場合でも、足元灯であれば比較的簡単に設置することが可能です。センサーで人を感知して点灯する足元灯であれば、暗闇でスイッチを探して押す手間が省けますし、自動で消灯するので消し忘れの心配もありません。
手摺を設置する
設置する方向性に気をつける

廊下に手摺を設ける場合、進行方向に向かって利き手側に設置する必要があります。
両側に設置するとより安全ですが、その分廊下の幅が狭くなってしまうことも考慮しなければなりません。また、高齢者がいる寝室などからトイレや浴室までの動線を考えて手摺を設置することも大切です。
素材は温かみがあるものを
使用する素材についても注意が必要です。
金属性だと冬場は冷たく感じるので、手触りが良い木製の手すりが適しているでしょう。温かみもあって掴みやすく、家のイメージとも合いやすいです。
手すりの形状は、円形で太目のものを選ぶと体の移動時に手が滑りやすくなり、安定感もあるのでお薦めです。
すべりにくい床材
転倒の危険をなくすには、床材を慎重に選ぶ事も大切です。
水に濡れることで滑りやすくなる性質のものもあるため、床材の特徴を把握してから選択しましょう。床材としては、滑り難く弾力性にも優れているコルクタイル、クッション性や断熱性、防音性も兼ね備えている繊維系やカーペット、滑りにくい素材のフローリングなどを選ぶと良いでしょう。
車椅子が通りやすい広さ
車椅子を使用する人がいる家庭では、廊下の幅にも配慮しなければなりません。
一般的な廊下の幅は75cm程で、約65cmの車椅子が通れなくもないですが、自分でこいで通行する場合、腕などがぶつかる可能性もあるため十分な広さとは言えません。さらに、手摺も設置すると6~8cmが必要となります。腕や手すり、曲がり角などを考慮し車椅子がスムーズな通行をする場合は、90cm以上の幅が廊下には必要となるでしょう。
廊下幅を広げるためには、隣接している部屋などに影響があり、間取りも変更することとなります。そうなると大掛かりな工事となりますので、他の部屋との関係を考えてリフォームする必要があります。